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乱立するソーシャル型位置情報サービスとドコモ参入の狙いとは?

第6回


9月15日、NTTドコモより位置情報を利用したサービスプラットフォームの本格的な協同研究のリリースが出された。基地局側で捉えている端末の位置情報(GPSとは別の運用上保有しているデータ)を、プライバシー問題が発生しない処理をかけた上で、統計データとして外部提供していこうというのが想定しているサービス内容となる。

ドコモが発表した位置情報サービスとは?

 9月15日、NTTドコモより位置情報を利用したサービスプラットフォームの本格的な協同研究のリリースが出された(「モバイル空間統計」を活用したまちづくりに関する共同研究を東京大学と実施) 。

 基地局側で捉えている端末の位置情報(GPSとは別の運用上保有しているデータ)を、プライバシー問題が発生しない処理をかけた上で、統計データとして外部提供していこうというのが想定しているサービス内容となる。

 数千万規模のユーザー数の時系列情報であることから、動的性のある人口動態として利用できる。当面は都市計画など公共分野、行政系での利用を目標としているが、商用向けもいずれ検討が進められることだろう。

 発表の際に、筆者がTwitter上で少し話題を振ってみたところ、商圏や経路分析、さらには時間帯別でデータが取れることから、時間も加味した上での時系列商圏分析とでも呼べるところで使ってみたいとの声があった。リテール関係の商売の方は、確かに利用してみたいデータなことだろう。

 本リリースのポイントは幾つかある。 (1)個人の位置情報というプライバシーに関わるセンシティブデータを取り扱うデータサービスを業界一位のドコモが率先して行ったこと、 (2)ガイドラインの整備など利用者の不安緩和や社会問題化するリスク対応への配慮が相応の品質とともに同タイミングで発表されていることとなる。

 特にポイント(2)の方は、ガイドラインの設計項目を見ていても綿密な検討を経て来たことが伺える。 ここ数年、プライバシー関連の政策課題、技術課題の検討に関わってきたので、個人の保護を意識した際の検討アジェンダは一通り見てきているが、一般的に必要とされるところはきっちり網羅されている。どこかの弁護士事務所に丸投げしたものを中身も分からず適当に載せている、あるいはどこかの資料をコピーして若干改変の上、事実上転載したというような水準とは随分とかけ離れたものだ。(次ページへ続く

 

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プライバシー問題を上手にほどくドコモ

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この記事の著者

渡辺聡(ワタナベ サトシ)

神戸大学法学部(行政学・法社会学専攻)卒。NECソフトを経てインターネットビジネスの世界へ。独立後、個人事務所を設立を経て、08年にクロサカタツヤ氏と共同で株式会社企(くわだて)を設立。現同社代表取締役。大手事業会社からインターネット企業までの事業戦略、経営の立て直し、テクノロジー課題の解決、マーケティング全般の見直しなど幅広くコンサルティングサービスを提供している。主な著書・監修に『マーケティング2...

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