SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

IT Initiativeスペシャル

いまこそERPが経営に役立つとき

個別最適から全体最適へ


これまで、時間もコストもかかるといわれてきたERPの導入。最近では、ERP製品の進化、導入手法の進化によって、以前よりもずっとハードルの低いものになっている。いまあらためてERPの導入を検討するために、 ERPが企業経営におよぼす影響とメリットを紹介しよう。

「今こそ、ERP」の理由

 ERP(Enterprise ResourcePlanning)が導入しやすくなってきた。1990年代のはじめに統合業務パッケージソフトウェアとして登場したERPは、大企業を中心に導入が始まった。当初のERPの評判といえば、導入に時間とコストがかかり、大きな苦労を伴うものとされていた。しかしそうした経験の末にベンダやSIerなどにノウハウの蓄積や製品の進化が進んだ結果、「導入には長い時間がかかり、コストも非常に高い」という従来のERPのイメージは払拭されつつある。

 企業側でもERPを導入する理由が強まっている。数年続く世界的な景気低迷の中で企業が競争力を維持し続けるためには、顧客や市場から得た情報を、製造やサービスの現場へとすばやくフィードバックして対応するアジリティがこれまでになく求められているからだ。

 ITでアジリティのある経営をサポートするために、販売から会計、製造まで基幹業務を一気通貫で管理するERPは優れた道具だ。業務ごとに個別最適化されたシステムよりも早くフィードバックループを回すことができる。

個別最適化されたシステムの問題

 一般に企業で稼働している業務システムの多くは、担当部門ごとに個別最適化されたものになっている。経理部門が利用しやすいように作られた会計システム、営業部門の要求に合わせた販売管理システム、製造部門の事情に合わせた生産管理システム、管理部門が使いやすい在庫管理システムといった具合だ。

 それぞれが各部門が独自の都合に合わせて構築したものであるため、これらの業務システムはそれほど不満もなく使われているケースが多い(もちろん、問題をたくさん抱えながら稼働しているシステムも多数あるだろうが)。しかし、企業を経営する視点でこれらのシステムを見るとどうだろうか?

 経営陣が会社の状況を把握するためには、販売管理システムからエクセルのワークシートで出てきた販売状況を見つつ、紙の帳票で出てきた会計システムからのレポートでキャッシュフローを確認し、画面をそのままプリントアウトした在庫管理システムで流通在庫がどうなっているかを確認する、といった状況になっているかもしれない。

 現場でも個別最適化のシステムでは連係時に無駄が生じることが多い。販売管理システムと会計システムが連係せず、売管理システムから売上伝票を起こして、それを会計システムに入力するという二度手間が生じることもよくある。余計な手間がかかるだけでなくミスも生じるだろう。その結果、現場ではこうした非効率による慢性的な人手不足が起きていないだろうか?

次のページ
必要なのは全体最適の視点

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
IT Initiativeスペシャル連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

新野 淳一(ニイノ ジュンイチ)

1988年に株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、IT系雑誌編集などを経て、フリーランスのライターに。2000年には株式会社アットマーク・アイティの設立に参画し、取締役就任。IT技術系のWEBサイト「@IT」の立ち上げにも関わる。2008年、「@IT」発行人を退任し、再びフリーラ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/2550 2010/09/30 13:35

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング