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Webアクセス管理が実現する企業セキュリティとコンプライアンス

Webアプリケーションの統合認証をソフトウェアで実現する

第3回

一元化されたポリシーベースのWebアクセス管理

 次に、Webアプリケーションに対するアクセス管理に関して説明します。ポリシーサーバが、ユーザによるアクセスを許可/拒否する仕組みを提供することは前述のとおりです。この仕組みは、事前にポリシーサーバにおいて定義されたポリシー(アクセス制御のルール)を元に提供されます。では具体的にどのようなポリシーを用いて、アクセス管理を行っているのでしょうか(図2)。

図2.アクセス制御ポリシー
図2.アクセス制御ポリシー

 アクセス制御を定義するポリシーは、以下の三要素が必須となります。

  • 保護したいWebリソース
  •  保護したいWebリソースを、URLで指定します。正規表現による柔軟な定義が可能です。

  • ユーザやユーザグループ
  •  制御をかけたいユーザやグループを指定します。ユーザストアから特定のユーザやグループや組織を選んだり、LDAP検索式により指定したりすることが可能です。

  • レスポンスまたはレスポンスグループ
  •  リソースにユーザがアクセスした結果の返答を指定します。表示するページを指定したり、HTTPヘッダに値を埋め込んだりすることができます。

 上記の一般的な要素に加え、下のような項目をオプション的にポリシーに追加することが可能です。

  • eTelligentルール
  •  ポリシーの中にユーザの属性情報を組み込んだり、外部アプリケーションやWebサービスにより呼び出されるデータを利用したりすることができます。

  • 日付や時刻
  •  ポリシーが適用される日付や時刻をカレンダーなどから選択することができます。

  • IPアドレス
  •  定義したポリシーを適用するIPアドレスを定義します。ホスト名で指定したりサブネットマスクなどで範囲を指定したりすることも可能です。

  • アクティブレスポンス
  •  ユーザから受け取った認証情報を外部アプリケーションやデータベースへ渡し、その処理結果をポリシーの中で利用することが可能です。

 このように、定義するポリシーによって、細かいWebアクセス制御をかけられるようになります。

次のページ
Webアプリケーションのアクセスログ収集

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この記事の著者

日本CA 兼岡 禎朗(カネオカ ヨシアキ)

日本CA株式会社 ソリューション技術本部 プロダクトソリューション統括部 コンサルタント。日本CAのアクセス管理製品であるCA Access Controlを担当したことが、セキュリティとの出会いとなる。現在はセキュリティソリューションのプリセールス活動に従事。最近特に注目されているアイデ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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