Androidで東京国立博物館を楽しむ
東京・上野にある東京国立博物館では、Anroid携帯と位置測位技術を使った「とーはくナビ」という取り組みを、1月18日(火)から3月31日(木)まで開催している。「博物館の新しい楽しみ方を提案する」というテーマのもと、スマートフォンと位置情報を活用したナビゲーションサービスを提供している。
![東京・上野の東京国立博物館](http://ez-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/2997/2997_tohaku.jpg)
入り口で申し込みを済ませると、専用アプリケーションをインストールしたAndroid端末が手渡される。実証実験を兼ねて昨年1月に開催した「法隆寺宝物館」ではiPhoneを採用しており、ガイドシステム自体はスマートフォンであれば機種は選ばない。
![入り口でAndroid端末が貸し出される](http://ez-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/2997/2997_gate.jpg)
デスクトップのアイコンをタッチして、アプリケーションを起動すると、コース選択画面が表示される。参加者は「日本美術入門コース」「建物めぐりコース」など、全6種から時間的な余裕と興味関心に合わせて好きなものを選択できる仕組みだ。取材では、今年1月に改装した展示コースを約45分間で巡る「リニューアルエリア体験コース」を選択した。
![時間と関心に応じて好きなコースを選択できる](http://ez-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/2997/2997_course.jpg)
コースを選択すると、イントロダクションの動画が流れた後、館内の見取り図の上に現在位置と次に向かうべき展示室がマークアップされる。
![屋内測位技術を使って利用者の現在位置を把握](http://ez-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/2997/2997_map01.jpg)
現在位置はリアルタイムに更新され、コースを外れると注意を喚起するなど精度は高い。館内の各所に設置された無線LANのアクセスポイントとの距離関係を利用しているとのこと。
指示された展示エリアに到着すると、その展示コーナーの展示物を解説する簡潔なイントロダクションが流れる。美術展の入り口に掲示されたパネルと内容的にはそれほど違わないにしても、映像と音声で説明されると理解が早くなる。
![動画と音声で展示コーナーの概要をナビゲート](http://ez-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/2997/2997_introduction.jpg)
イントロダクションが終わると、作品を紹介するコンテンツがいくつか表示される。目の前には多数の収蔵品が並んでいるが、各展示コーナーで表示されるのは学芸員が厳選した2~3点だけ。「適切なタイミングで適切な量を届けることが大事」(東京国立博物館 今井敦 博物館教育課長)というポリシーのお陰で、初心者でも情報の洪水の溺れることなく楽しめる。