東日本大震災関連の被災・支援情報を集約するオープンな復興支援プラットフォーム「sinsai.info」では5月14日(土)、「sinsai.infoシンポジウム」を東京(東京大学駒場IIキャンパス)と大阪(大阪市立市民交流センターなにわ)で同時開催した。同プロジェクトが3月11日の震災当日に立ち上がって初の大規模なオフラインの会合となり、東京会場では100人の会議室がほぼ満席となるほどの盛況となった。
sinsai.infoの現状

このシンポジウムなどで公開された数字によると、sinsai.infoが稼動して2カ月間の状況は次のようにまとめられる(数字はすべて概数)。
レポート 1万件以上
アクセス数 100万PV/月
訪問者 65万人
ユニークビジター 50万人
参加ボランティア 延べ300人
また、仙台からアクセスが最も多いということもあり、震災後の情報が混乱した時期に一定の存在感を示したことは確かだろう。

シンポジウム開催の挨拶に立った関治之氏(sinsai.info総責任者、シリウステクノロジーズ)は、sinsai.infoのこれまでの活動を振り返り、最も重要だったこととして「オープン・コラボレーション」を挙げた。
「オープン」は、sinsai.infoを語る上で欠くことのできない言葉だ。開発やデータ入力の人材をボランティアベースで広く募集し、オープンに運営してきたこと。そして、オープンソースのUshahidiをベースとした迅速な開発。さらには、集約したレポートをAPIを通じて他サイトとコラボレートする、オープンデータとしての取り組みが挙げられる。
関氏は「今後もオープンな取り組み、データをオープンにし、オープンにいろいろな人・組織とつながることを考えていきたい」と語り、「Hack4Japan」など技術者によるオープンソース的な活動の支援、需給マッチング・アセスメントのOSSプロジェクト「SAHANA」との連携、本家のUshahidiに修正をフィードバックするなど、多くのコラボレーションを促していく考えを示した。
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