実行プロセスでプロジェクトマネジャは、プロジェクトチームが最高の業務遂行能力を発揮してプロジェクトの目標を達成するよう、チームを育成しなければなりません。しかし、多くの人の集りであるプロジェクトチーム内には、必ずといってよいほど、対立が生じます。そして、時にはその対立がプロジェクト進捗の妨げになることもあります。
実行プロセスのポイントは、このチーム育成と対立への対応方法だと考えられます。
まず、チーム育成から見ていきます。
[1]チームを育成する
チーム育成の目標は、次の3点にあります。
1. チームメンバの知識とスキルの向上
2. チームメンバ間の信頼と合意の意識改善
3. ダイナミックかつ結束したチーム文化の創造
この目標達成には、人間関係のスキル、メンバーのトレーニング、チーム形成活動、表彰と報奨制度、コロケーション(1か所で仕事をする)などが、大変有効だといわれています。
[2]チームの発展段階
しかし、チームが発展していくためには、必要なステップがあります。タックマンは、チームが発展するには、5段階のステップを経る必要があるとした、タックマンモデルを提唱しています。
状況により滞ったり、ステップを飛ばしたり、逆戻りしたりすることもありますが、通常は、時系列に経過します。
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