社内ツイッターの登場
社内ブログ、社内SNSがダメだったのに、社内ツイッターならうまくいく、というはずはない。そもそもツイッターというのは社名であり、インターネット上で情報や個人の気持ちを流通させるツールのことなので、社内という言葉を付けると少しニュアンスが変わってくるのだが、あえて「社内ツイッター」という呼び方をして使っている企業がある。
実際に使われているツールは、セールスフォース・ドットコムのChatterやモディファイのSM3などだが、見た目は本家のツイッターに類似したサービスを活用することで、より情報発信を促すことに成功している企業もある。
社名は伏せておくが、いくつかの企業では管理職自らが情報を流通させるために社員に働きかけ、社内ツイッターが活性していることが多い。しかし、管理職自身は多忙であるため、社内PCから発信はできない。そのために活用されているのがスマートフォンなのだ。
iPhoneやiPadといったスマートフォン、スマートデバイスを活用することで、自ら情報を発信し、社内ツイッターの手軽さを強調する。本家のツイッター同様に、「つぶやき」でいいから書いていこう、というものだ。これらの啓蒙活動は、スマートフォンであれば手軽に実行できる。社外にいながら、移動中に、社内ツイッターを確認しては、社員の投稿にコメントし、自らも情報を発信する。最初はランチの話や通勤電車の話題といった他愛もないネタで構わない。少しずつ書き込んでいくことで、だんだんと「書く」ということに対するハードルが下がってくる。そのうえで、必要な情報を引き出していくのだ。
いま多くの企業がスマートフォンを導入する本当の理由
スマートフォンの導入は、大企業からスタートして中小、特に営業マンや販売員を多く抱える企業で活用されている。だが、その多くは事例として紹介されていないのが実情だ。自社の成功事例を他社に教える必要などない、というのが本音で当たり前と言えるだろう。後述するが、当社ではアップルジャパンとの共催セミナーなどでそういった事例を細かく紹介するようにしている。
スマートフォン導入というと、PCとの代替だとか、社内システムとの連携といったことをイメージする人が多いようだが、実際にはそこは先の先、将来においてはあり得る話かも知れないが、現時点ではプレゼンテーションと社内コミュニケーションに活用することがもっとも有効だと言える。
例えば営業マンで、PCを常時携帯している人もいるが、営業車の中に置いているとか、食事のときは携帯していないということは多いだろうし、場所によっては取り出しにくいこともあるだろう。しかし、スマートフォンであればどこでも取り出し可能だし、iPadだとしてもPCよりは取り出しやすい。余談だが、スマートフォンの「スマート」は「賢い」という意味の「スマート」から来ているのだが、スタイルのスマート、「スマートに取り出す」といった意味に捉えられていることが多く、実際にスマートに活用している人が多い。
大事なことは「いつでも」「どこでも」「すぐに」取り出すことができて、情報を閲覧し、またその場で必要な情報を発信することに向いているということだ。