SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

x86サーバの仮想化

サーバ仮想化の種類とその歴史

無尽蔵に増え続けるサーバにより運用コストの増大やCO2排出量が問題となっています。サーバ台数を削減し、運用コストとCO2排出量を削減するために仮想化技術を導入する企業が数年前から急激に増えています。これから3回にわたり、x86システムの仮想化について説明していきます。

はじめに

 無尽蔵に増え続けるサーバにより運用コストの増大やCO2排出量が問題となっています。サーバ台数を削減し、運用コストとCO2排出量を削減するために仮想化技術を導入する企業が数年前から急激に増えています。これから3回にわたり、x86システムの仮想化について説明していきます。

1.仮想化の種類

 X86システムでは、図のようにハードウェア、オペレーティングシステム、アプリケーションのレイヤーから成っています。仮想化はそれぞれのレイヤーで行うことが可能であり、各レイヤーで仮想化した場合の機能・特徴について簡単に説明します。

(1)ハードウェアレベルの仮想化

 このレイヤーの仮想化は、ハードウェアを仮想化することを意味します。すなわち、単一のハードウェアに対して複数の仮想化されたハードウェアを同時に動かすことができます。この仮想化されたハードウェアを、一般に仮想マシン(Virtual Machine:VM)と呼びます。個々の仮想マシンには、それぞれOSをインストールできますから、複数の異なったOSやバージョンを1台のサーバ上で同時に実行できるという特徴があります。このレイヤーでの仮想化製品としてVMwareの製品やCitrix XenServerなどがあります。

(2)OSレベルの仮想化

 OSレベルの仮想化は、OSを仮想化します。動いているOSはベースとなる1つだけですが、その上でコンテナと呼ばれる仮想OSを複数実行できます。従って、異なるOSやバージョンを各コンテナ上で動かすことはできませんが、異なるアプリケーションを各コンテナにインストールし利用することが可能です。OSは1つだけのため、ベースとなるOSにパッチ等の更新を行うと、すべての仮想OSに反映させることができます。ISPでの使用など、同じOSのシステムを数多く運用するようなシステムでは、オーバヘッドも少ないため効果的です。このレイヤーの仮想化製品としてはParallelsのVirtuozzoやSolaris 10のContainersなどがあります。

(3)アプリケーションレベルの仮想化

 アプリケーション仮想化は1つのアプリケーションベースとして複数のアプリケーションが動いているように見せます。各アプリケーションは専用の構成セットを持つため他のアプリケーションの設定による誤動作などを防ぎます。このレイヤーの仮想化製品としてはCitrix XenApp(旧Citrix Presentation Server)やMicrosoft SoftGrid Application Virtualizationなどがあります。

 それぞれの方式について長所・欠点がありますし、それぞれの仮想化技術を組み合わせて使用することもできます。仮想化導入は仮想化技術を理解し、目的にあった方式を検討して採用することが必要となります。このコラムではハードウェアレベルの仮想化に焦点を当てて説明を行います。

次のページ
2.ハードウェア仮想化の誕生

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
x86サーバの仮想化連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

平谷 靖志(ヒラタニヤスシ)

シトリックス・システムズ・ジャパン(株)で仮想化を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/362 2008/05/23 12:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング