SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZine Press

コンカーが本格始動、経費管理ソリューションを日本市場向けに徹底ローカライズ


 株式会社コンカーは、2012年2月13日、東京のロイヤル・パークホテルで「コンカー クラウドフォーラム 2012」を開催した。世界市場では2位のクラウドアプリケーション企業である同社の経費管理ソリューションを、日本市場に向けて徹底的にローカライズをおこなうとし、ICカードやスマートフォンとの連携の内容を発表した。

 

ベニオフ氏とサンブリッジが出資する大型ビジネス始動

米国コンカー本社 創業者・CEO スティーブン・シン
 米国コンカー本社 創業者・CEO スティーブン・シン

 「この会場(ロイヤルパークホテル)は、20年前にオラクル、10年前にセールスフォース・ドットコムが日本市場での展開を発表した場所。われわれも本日の発表にあわせ、この会場にこだわった」

 こう語るのは、コンカーの米本社のCEOを務めるスティーブ・シン氏。「日本法人の設立は1年前だが、世界市場ではクラウドベンダーとしてはセールスフォース・ドットコムに次いで2位の会社。フォーチュン500のうち、61%で利用される経費管理ソリューションのグローバルスタンダードであり、すでに日本でも100社以上の会社がコンカーの経費管理ソリューションを導入している」と語る。

 そのセールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ氏、日本オラクルの創業時の初代表であったアレン・マイナー氏が率いるサンブリッジが出資をおこない、社長は元SAPの創業メンバーである三村真宗氏が就任していることも同社の存在感を裏付ける。日本のIT市場では久々の大型ビジネスの始動とあって、会場には多くの参加者が集まった。

公共交通機関ソリューションで交通費、出張費精算を効率化

 コンカーが手がける経費ソリューション分野は、交通費や出張費の精算の効率化が目的とされていた。法人カードが普及した米国のソリューションであり、電車など細かい都市での移動の多い日本での親和性がそれほど高くなかった。この市場に対して、コンカーは日本法人として徹底的にローカライズをおこなうというのが、今回の発表である。

 そしてそのソリューションは、従来の「Travel& Expense」ではなく、ESM(従業員経費管理:Employee Spend Management)と定義し、公共交通の発達した日本の独特のニーズに適応させていく。その具体的な内容を、代表取締役社長の三村真宗氏が紹介した。

株式会社コンカー 代表取締役社長 三村 真宗
株式会社コンカー 代表取締役社長 三村 真宗

 Concur Expense では、ICカード交通乗車券 (Suica、PASMO、ICOCAなどとおサイフケータイ) のデータを読み込んで、従業員経費管理を行うことができる。

 IC カード交通乗車券を、PC につないだリーダーに読み込ませると、自動的に Concur Expense に接続し、必要なデータのみが吸い上げられ経路・運賃を手入力せず Concur Expense に取り込まれる。さらにジョルダン「乗換案内」との連動により、乗車区間の入力から運賃を入力することができる。またタクシーなどの領収書は、スマートフォンのカメラからの転送により領収書ストアに格納され関連する経費情報に添付される。

 また日本では領収書の原本が必要となるが、経理部門が原本を受け取った時点でバーコードで読み取り、ステータスに反映するなどの配慮もなされている。

 ガバナンスの面では、それぞれの企業の規定をルールとして設定し、規定に反する入力情報にはアラートを出す。これにより、悪意なき規定違反、管理職がルールの理解不足のための誤った承認を未然に防ぎ、管理部門と従業員の軋轢を水際で防ぐことができることも大きな利点であるという。

 「従来の経費精算は、従業員にとっては時間の浪費、会社にとっては従業員のガバナンスが脆弱という課題を抱えていた。この背反する課題を両立させることが可能になる」と三村社長は語る。

SuicaなどICカードの情報もインポート
SuicaなどICカードの情報もインポート

クラウドアプリケーションとして機能向上

 もうひとつの特長は、こうした経費入力データの分析機能である。規定の遵守状況、タクシーや出張などの特定項目の従業員の使用状況なども、数多くの企業の実績データに基づき分析され、グラフなどで可視化される。

 人によっては管理されることを嫌がる人もいるが、「可視化されていると意識することで、自然に自らガバナンスに目覚めていく」のだという。

 さらにConcur Expenseのメリットは、クラウドアプリケーションとしてどんどんアップデートされていくことだという。ほぼ毎月アップデートされ昨日が追加・改善されていくが、通常のERPなどの業務システムと違いユーザーはバージョンアップ料を払うことはない。

 こうした様々な機能を持つ、コンカーのアプリケーションだが、強みは従業員経費管理という分野に特化したシンプルなソリューションにフォーカスしていること。

 今後の本格展開で日本向けの機能を強化し、日本企業のバックエンド業務を効率化し企業成長に貢献していくと三村社長は語った。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/3783 2012/02/14 19:55

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング