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IBM、データベース管理ソフトの新製品「IBM DB2 V10.1」を発表

セキュリティとビッグデータへの対応を強化

「IBM DB2 V10.1」では、個々のデータに対してアクセスを制御でき、特にクラウド環境でのデータベース共有において、プライバシーや機密データの保護に貢献するアクセス制御の新機能「Row and Column Access Control(RCAC)」を備えているという。

従来、表の行や列ごとでしか制御できなかったアクセス制御が、行と列の両方でも制御できるようになり、個々のデータに対してアクセス設定ができるようになったという。従来から提供される組織の階層構造に合わせたアクセス制御機能「Label Based Access Control(LBAC)」と組み合わせることで、より強固で柔軟な情報セキュリティを実現できるとしている。これらの機能はDB2の全てのエディションで有償オプションを購入することなく、基本機能として提供されるという。

また、新製品は、データ圧縮効率を高めストレージ容量を削減する新しいデータ圧縮機能「アダプティブ圧縮」を提供するという。データベースの1つの表は、複数のページにわたって格納されたデータから構成されている。従来版では、ページ毎の圧縮機能のみだったが、新製品では、ページ毎に圧縮した後にさらに表全体で圧縮するため、従来より圧縮効率が高まるという。IBMの実験では、従来版の圧縮機能が、54.1GBのデータを21.2GBと、データ容量を約40%に圧縮したのに対して、新製品の圧縮機能では、8.4GBと、約16%にまで圧縮ができたという。

データ参照・更新速度向上への対応も強化しており、使用頻度に応じてデータを格納するストレージシステムを選択できるようになったという。使用頻度の高い表のデータは、アクセス速度の高いストレージシステムに格納し、使用頻度の低い表のデータは、アクセス速度の低いストレージに格納するように設定でき、パフォーマンスを最適化できるとしている。

さらに、新製品は、現在のデータだけでなく、過去に入力したデータおよび更新履歴の参照と、将来に亘って変化するデータの入力ができる「タイムトラベル参照」機能を備えたという。キャンペーンやセールなどにより、季節的に変動する商品の価格や予測需要など、時間の経過とともに変化する将来のデータを事前入力でき、簡易的な分析ができるだけでなく、業務分析などの場合も、過去の財務データから売上げや利益の推移などを標準的なSQLを使用して参照できるという。

また、従来であれば、複雑なプログラムを作成しアプリケーションに実装しなければ実現しなかった時系列データの管理を、データベースが実現することで、ユーザーの負荷を削減するとしている。

新製品のライセンス料は、669,800円(税抜)で、4月10日から日本IBMおよび日本IBMのビジネスパートナーから販売し、4月30日からダウンロード提供を開始するという。メディアパックによる提供は、6月11日から。

■「DB2 V10.1」の詳細
http://ibm.com/software/jp/data/db2-warehouse-10/

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