バックアップ運用、災害対策は「シンプル」に
Oracle DBの可用性を高めるバックアップ運用(リンク入る)
日々のバックアップ運用は、Oracle DBの管理者にとって、とても手間のかかる運用であり、人的ミスも含めた運用上のリスクを高める要素です。この運用をいかにシンプルで効率的に行うかが重要となります。
これまでのデータコピーの運用では、クローンボリュームを取って、本番ボリュームと同期した上で、アプリケーションの静止点を確保し、本番ボリュームからクローンボリュームを切り離す。そして、バックアップサーバからクローンボリュームをマウントして、クローンボリュームのバックアップを取る、という手順を手動で繰り返す必要がありました。
しかし、EMC Replication Managerを活用すると、この手順を自動化できます。スクリプトを使った作り込みも必要なくなり、運用上のリスクも削減されます。このReplication Managerは、Oracleを含めたアプリケーションと連携して、アプリケーションの静止点を取得でき、ストレージやサーバの物理的な構成を意識せずにレプリカを一元的に管理・活用できるソリューションです。バックアップだけでなく、DWH、開発・検証環境でのデータの二次利用等も含めたレプリカの作成・管理を自動化できることで、データ運用全体を効率化できます。
オンラインバックアップとデータのDWHへの二次利用、バックアップとDWH用のデータの一元管理という課題を持っていたあるユーザー様の例では、これまでバックアップからDWHの導入までに30時間以上かかっていましたが、Replication Managerを 利用することで、(同期以外の処理も含め)4時間以下でDWHを構築できるようになりました。
また、大規模DBでは、バックアップデータ量の増加を軽減するために、RMANなどの増分バックアップを行なうことがありますが、増分バックアップはカタログデータが複雑になり、結果として、万が一の障害時のリカバリでは、いくつものステップを踏まないとデータ復旧ができないというリスクがあります。
これに対して、EMCのData Domainを使用すれば、すべてのバックアップは高速に重複排除され、ディスク容量を大幅に削減することができます。フルバックアップで、毎日の増分データを管理する必要が無くなるので、リストアが面倒でなくなります。もしバックアップウィンドウが少ないために増分バックアップを行わなければならない場合でも、RMANによって、増分データを結合してリストアすることが可能です。さらに、RMANとの連携機能により、重複排除プロセスの一部をOracleサーバに分散させ、バックアップのパフォーマンスが最大で50%向上します。
リソース使用率も効率化され、OracleからData Domainシステムに一意のデータのみを送信することで、LAN帯域幅の要件が大幅に低減されるとともに、Oracleサーバ全体の負荷も軽減されます。
次に、Oracle環境の可用性を維持するための仕組みについて見てみると、Oracle社のソリューションでは、ディスク障害、ヒューマンエラー、ストレージデバイスの障害、サイト障害といった可用性のリスクに対して、異なるソリューションが提供されています。これらの運用は、一つの運用スキームでシンプルにできることが実効性の観点から重要です。
このOracle環境の運用スキームを統合できるソリューションがあります。それはEMC VPLEXという製品であり、データセンター内/間で仮想ストレージを実現する技術です。