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マルチサブネットの可用性グループ

第8回

こんにちは。Premier Field Engineering 部の坂輪です。遠隔地にレプリカを配置するAlwasyOn 可用性グループのシステムでは、Windows Server フェールオーバー クラスター(WSFC)をマルチサブネットで構成することになると思います。今回は、このような場合のWSFCやクライアント アプリケーションの考慮する点や注意点についてご紹介したいと思います。

WSFCのクォーラム構成と投票

 WSFCに参加するノードは、ノード間の通信によってノードが正常に動作しているかを他のノードと共有しています。ここで次の図のような3つのノードで構成される可用性グループを考えます。

図1(3つのノードの可用性グループ)
図1(3つのノードの可用性グループ)

 この構成でプライマリ サイトとセカンダリ サイト間のネットワークで障害が発生した場合、スプリット ブレインを防ぐためにセカンダリ サイトのクラスターは停止する必要があります。WSFCでは投票アルゴリズムを使用して、セカンダリ サイトの投票数が過半数(クォーラム)を下回る場合は、クラスター サービスを停止するようになっています。

 過半数となる投票数はノードの数とクォーラムの構成によって決まります。ノード数が奇数の場合、クォーラム構成は「ノード マジョリティ」 が既定で選択されます。ノードマジョリティは各ノードが投票をもち、過半数は全ノード数の1/2(端数は切り上げ)が必要です。3つのノードで構成されるWSFCが動作するには、2つ以上のノードが動作している必要があります。

 プライマリ サイトとセカンダリ サイトのネットワークが分断された場合、セカンダリ サイトのノードは他のノードと通信できません。そのため、投票数は1にしかならないのでWSFCは停止します。

図2(ネットワークの分断)
図2(ネットワークの分断)

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投票の調整

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この記事の著者

坂輪貴行(サカワ タカユキ)

  日本マイクロソフトの Premier Field Engineering 部にて、SQL Server ユーザーの支援を行う。前職はシステム エンジニアであり、長く Sybase を使用したプロジェクトに従事。業界歴 14 年の月一ゴルファー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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