SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

週刊DBオンライン 谷川耕一

日本政府が言うところの「世界最高水準のIT社会の実現」に思う/データサイエンティストには課題が多い

もはやバズワードかとも思われる「アベノミクス」、皆さんは恩恵を感じているだろうか。ここ最近の株価の乱高下で一喜一憂、なんて人もいるかもしれない。とはいえ、庶民がアベノミクスの恩恵を実感できるには、まだまだ時間がかかりそう。期待の「三本の矢」がいち早く具現化し、本当の意味での景気回復を望むばかり。

三本の矢でIT業界は活況を呈するはずなのだ

 さて、その三本の矢、DB Online読者なら気になるのが「世界最高水準のIT社会の実現」というところだろう。官邸が公開している『日本再興戦略 -JAPAN is BACK-(平成25年6月14日)』という文書には、「世界最高水準の事業環境を実現するため、今般策定される新たなIT戦略(本年6月14日閣議決定)を精力的に推進し、規制・制度改革の徹底並びに情報通信、セキュリティ及び人材面での基盤整備を進める」とある。これが進められれば、IT分野には今後積極的な投資がありそうだ。ここ最近低迷気味で若者の就職先としての人気にも陰りのある日本のIT業界、これで少し明るい兆しが見えてくるのか。

 この文書をさらに読み進めていくと、「世界最高水準のオープンデータやビッグデータ利活用の推進」という記述がある。オープンデータって、あまり耳慣れないような。ここのポイントは「データの活用と個人情報及びプライバシーの保護との両立に配慮したデータ利活用ルールの策定等を年内できるだけ早期に進めるとともに、監視・監督、苦情・紛争処理機能を有する第三者機関の設置を含む新たな法的措置も視野に入れた制度見直し方針を年内に策定する」というところだろう。ビッグデータの話題でよく出てくる、個人の行動履歴の把握による、新たなプライバシー保護問題に対処しますよというわけだ。

 これ、必要だとは思うのだが、改めてルール策定とか新たな法的措置とかまでいるのだろうか。個人的にはルールで縛ると、活用の足かせになるのではという懸念が。新たな法的措置よりも既存の個人情報保護法の考え方、その延長でも十分ではと思うのだ。とくに政府主導のルールであったりすると、どうしても安全なほうに振れそうで窮屈なイメージが。

 できれば、このあとに記述されてる「公共データの民間開放と革新的電子行政サービスの構築」のところに、政府は重きを置いて欲しい。そして、これらの結果から得られる「民間の成果」を是非とも海外展開するところに、大きく投資して欲しいなぁ。安倍首相には、原発の海外向けセールスマンとして働いてもらうよりも、日本の高いIT技術のセールスマンに、是非ともなって欲しいところだ。

次のページ
データサイエンティストには課題が多い

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
週刊DBオンライン 谷川耕一連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4934 2013/06/25 00:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング