ソーシャル、モバイル、クラウド時代とは何か?それは人を働く場所から開放し、パソコンの前で仕事をしていない全ての従業員もネットワークで繋がる状態を実現します。その結果、業務スピードは向上し、多様な人材と意見が混ざり合う環境に変化します。その情報が整理されると、管理・統制された組織から、個人が主体的に活躍する組織へと移行できるのです。
職場のあり方にも変化――場所が人に合わせる時代へ
産業革命によって工業化の時代の幕が開け、職場は家庭から工場や会社へと移りました。今や会社、店舗、工場で仕事するのは当たり前ですが、インターネットの登場以降、それはECサイト、バーチャルオフィス、クラウドソーシングなどによって代替されつつあります。
企業内においては、フリーアドレスで社内の職場スペースに自由度を持たせ、ワークライフバランスの一貫で在宅勤務を許可するテレワークなど、職場のあり方にも変化が起きています。
コクヨが提供するワークスタイル戦略情報メディア『WORKSIGHT』の山下正太郎編集長は、この時代の変化について職場環境のあり方をこう紹介されています。
“「場所に合わせる」 から 「場所が合わせる」 へ”
先日、山下編集長をゲストにCo-Work主催セミナーとして、「イノベーションをうみだす環境とは ~価値創造時代に適した働く環境を考える~」と題した講演をして頂きました。
その中で紹介された事例で、『LIQUIDSPACE』という、アメリカで2000カ所以上のオフィススペースを検索、提供、販売できるサイトがありました。Airbnb(エア・ビー・アンド・ビー)のオフィス版のようなサービスですが、働き手がどこに移動してもその人にあわせて働く場所を見つけることができるようになっています。

また、世界的なバーチャルオフィス『SERVCORP』では、国内はもちろん世界140カ国でオフィスと秘書サービスなどが利用できます。ベンチャー企業や中小企業の中には、3.11以降東京の拠点を持つリスクを考慮し、こうした固定のオフィスを持たない会社も出てきています。
働く場所に人が合わせる時代から解き放たれると、通勤の時間や転勤のリスクが無くなり、家族や友人と過す時間や、住む場所を選ぶ自由度が格段に広がります。個人で仕事をする職種では、企業の外に出てフリーランスとしてカフェや全国を転々とするノマドと呼ばれる働き方をしている人が現れています。
一方、企業は社員を囲い込んだり、定年で退職させるのではなく、ソーシャル、モバイル、クラウドを活かし、働く場所を個人に合わせることによって、コストダウンと生産性の向上、そして個人の働き甲斐を高めることに力を入れてはいかがでしょうか?
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佐別当 隆志(さべっとう たかし)
株式会社ガイアックス コーポレートコミュニケーション推進部 部長2000年より、ソーシャルメディアのトータルソリューションを手掛ける株式会社ガイアックスに所属。広報・新規事業開発を経て、2007年よりクラウド型の内定者SNS「エアリーフレッシャーズ」を立上げ、「エアリー」シリーズとして人事担当者をを中心に500社以上に提供中。さらに2013年より日常業務で活用できるシンプルな社内SNS「Co...
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