ジョブズがアドバイスを求めた男の「クリエイティビティにあふれる社員を雇い育てる52のルール」
(第11回)イノベーションに効く洋書04:“Finding the Next Steve Jobs: How to Find, Hire, Keep and Nurture Creative Talent”
今年から連載を持たせていただいた「イノベーションに効く洋書」ですが、2013年最後の記事は少し緩めにイノベーションの原動力となる社員をどう雇い、育てるかについて考えてみます。誰が考えても難しいテーマではありますが、今回紹介する一冊はビデオゲーム会社Atariの創業者であるノーラン・ブッシュネルがスティーブ・ジョブズの見つけ方について語った“Finding the Next Steve Jobs: How to Find, Hire, Keep and Nurture Creative Talent”です。
ジョブズが惹かれ、アドバイスを求めた男の初の著作

発売直後にKindle版で購入し、ぱらぱらと目を通し、いつかご紹介したいと思っていたものの、こんな時期になってしまいました。その本とは、Nolan Bushnellの初の著作として注目を集めている“Finding the Next Steve Jobs: How to Find, Keep, and Nurture Talent”です。
紹介が遅れてしまったことを正当化するわけではありませんが、年末年始で少しゆっくりしているタイミングに家でゆっくり、あるいは年明けでモチベーションが高まっているタイミングに通勤電車で“がっつり”読んでいただくのに良い本ではないかと思います。
ノーラン・ブッシュネルとスティーブ・ジョブズ
著者のノーラン・ブッシュネル(Nolan Bushnell)は、ビデオゲーム会社のAtari(アタリ)の創業者として知られています。1972年に創業されたアタリは、同年に発表した「Pong(ポン)」というピンポンゲームが大ヒットし、その後もブロック崩しゲームの「Breakout(ブレイクアウト)」などをヒットさせ「ビデオゲームの父」と呼ばれています。たしかにどちらともゲームの基本という感じで、今でもいろいろなバリエーションで親しまれていますね。
彼はアタリの後もいくつもの会社を立ち上げており、元祖シリアルアントレプレナーとも呼べる存在です。そんな彼に惹かれ、ことある毎に彼にアドバイスを求めたのが、本書のタイトルにも出てくるApple(アップル)の創業者であるスティーブ・ジョブズです。ジョブズが技術者としてアタリに加わったのは1973年。アタリが創業された翌年のこと。その後、アップルが創業されてからも、ブッシュネルとジョブズの関係は続いていたことが本書からわかります。
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- この記事の著者
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新井 宏征(アライ ヒロユキ)
SAPジャパン、情報通信総合研究所を経て、2013年よりプロダクトマネジメントに特化したコンサルティング会社である株式会社スタイリッシュ・アイデアを設立。2006年に『プロダクトマネジャーの教科書』を翻訳出版後、企業に対するプロダクトマネジメントの導入や新規事業開発、製品開発の支援を行っている他、「プロダクトマネジャー養成講座」を開講し、プロダクトマネジャーの養成にも力を入れている。また、プロダクトマネジメントに関する話題を中心とした「Stylish Ideaニューズレター」も毎週発行している。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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