社内SNSを導入する企業や提供するベンダーが増加しています。一方で導入企業がどのように準備し、活用し、成果へとつなげているのかまだまだ情報が少ないのが現状です。本連載では、1000社以上の企業へ様々な社内SNSを提供している経験から、具体的なチェックポイントや活用シーンなど、すぐに実践できるノウハウ・ドゥハウをご紹介します。
社内SNS「導入時」の7つのチェックポイント
Facebookが日本でも定着し、また新たにLINEが拡がる中、ソーシャルメディアを活用する企業がますます増えています。マーケティングでの活用だけでなく、社内向けにソーシャル技術を取り入れる会社が増えつつあります。グループウェア、プロジェクト管理、CRMやイントラネットといった業務システムを提供するベンダーも続々とソーシャル機能を追加しています。
今後5年でエンタープライズ向けのソーシャル市場は10倍以上に拡大し、中小企業も含め多くの企業が導入するといわれています。ただし、調査会社のガートナーによると、これまでのソーシャル技術導入成功率はわずか10%程度とほとんどの企業が失敗に終わってきました。皆さんの周りにも社内SNSを導入しても利用されなくなった経験や、活用して成果が出るイメージを持っている人は少ないと思います。
以前執筆させて頂いた連載記事では、これだけ多い「失敗」に着眼し「失敗から学ぶ社内SNS導入」というテーマで、さまざまな角度から注意するべきポイントを紹介してきました。そして今回の連載では、社内SNSを活用するにあたって具体的に使えるノウハウ・ドゥハウをご紹介します。
さて、以下は社内SNSを導入する際に注意してもらいたい7つのチェックポイントです。この項目に回答できない方はぜひ本連載を参考にして頂き、自社にとって使えるノウハウを持ち帰って頂けると幸いです。
- 利用シーンを具体的に想定できている
- 利用することが日常業務の一部になっている
- ソーシャルメディアの特徴を理解している
- 既存ツールとの使い分けを明確にしている
- 導入目的を実現するために最適なツールを選んでいる
- セキュリティやトラブル時の対策の準備ができている
- 会社のメリットだけでなく、利用する個人がメリットを感じられる
本連載では上記について具体的な活用方法や社内SNS導入に成功している企業の事例をご紹介していきます。社内SNSは導入前の設計や準備が非常に重要です。失敗する会社はツールを導入するまで一生懸命で、運用後のことをあまり考えずに活用方法は利用者に任せてしまう傾向にあります。そうならないよう本格導入するまでを下図のようにステップ毎に分けて、運用が上手くいくように準備しておきましょう。
次回以降の連載記事ではこのステップに沿って具体的な事例をご紹介していきます。では次に、社内SNSの活用について話題に移ります。
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佐別当 隆志(さべっとう たかし)
株式会社ガイアックス コーポレートコミュニケーション推進部 部長2000年より、ソーシャルメディアのトータルソリューションを手掛ける株式会社ガイアックスに所属。広報・新規事業開発を経て、2007年よりクラウド型の内定者SNS「エアリーフレッシャーズ」を立上げ、「エアリー」シリーズとして人事担当者をを中心に500社以上に提供中。さらに2013年より日常業務で活用できるシンプルな社内SNS「Co...
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