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データでお酒が飲めますか?データサイエンティストになれる人ってこんな人―SAS Institute Japan 三善心平さん


 今をときめく職種、データサイエンティスト。SAS Institute Japan(以下、SAS)ソリューションコンサルティング第一本部 Information Management & Analyticsグループ 分析チーム 三善心平さんもその1人だ。どのようにしてデータサイエンティストになったのか。日々どのような分析をしているのか。必要な素養はなにか。お話をうかがった。

「データ」への思いが高じて…

データへの思いを募らせたメーカー時代
SAS Institute Japan 三善心平さん

 三善さんが最初の就職で就いた仕事は、自動車メーカーの生産管理部門。現場が生産ラインの管理やコスト削減のため、小さな工夫の積み重ねていたという。たとえば装置の位置をほんの少し移動して作業時間をコンマ何秒縮めるなど、本当に細かい。ここで三善さんは現場における原価や人件費の細かな調整の実態を学び、同時に上流工程の計画精度に大きく左右されることも実感した。

 そのうちに自分自身が上流工程の生産計画や経営企画業務に携わるようになった。原油や為替の予測、シンクタンクのレポートなどあらゆる資料に目を通し、綿密に調査した上で需要予測を立てる。しかしたとえば上層部から「楽観的過ぎるのでは?」と言われればあっけなく10万台が8万台に変わることもある。現場がギリギリのところで綿密に調整しているのに対し、計画段階のアバウトさには大きな隔たりを感じた。一番の原因はどのようにデータを活用して予測値を作っていくかというノウハウが足りず、従来のカン・コツが優先されてしまうことだ。

 また業務で扱えるデータは必ずしも多いとは言えなかった。需要予測では資料をいろいろと調べてみるものの、実際の売上統計のようなデータは権限がなく閲覧できなかった。これでは手探りになるのは必至。「確かなデータと分析ノウハウに基づいた根拠ある数字を導きたい」そんな思いを抱えるようになった。

 いろいろと調べていくうちにSASに目を付けた。統計解析からビジネスに役立つデータをはじき出すノウハウについて興味を持った。転職を果たせたのは2008年夏。三善さんは幸運だった。なぜならその数ヶ月後にリーマンショックが世界を襲ったからだ。それまでは転職は売手市場だったが、世界同時不況で採用は一気に凍結した。もう数ヶ月動きが遅かったら違う道を歩んでいたかもしれない。

 SASで分析業務を始め、たとえば小売のPOSデータ分析などを扱うようになった。POSの売上データは実際の店舗のスタッフですら閲覧が制限されているにも関わらず、業務で接することができる立場になった。はじめのうちは、とにかく「新鮮」だったそうだ。

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結果よりも過程を

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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