大規模、中堅を中心に4000社が採用するASTERIAの機能をデモ
続くインフォテリアのセッションでは、代表取締役社長平野洋一郎氏と、シニアプロダクトマネージャーの森一弥氏が、ASTERIAの特徴や、実績、ユーザー事例を紹介した。
平野氏はまず、ASTERIAが2002年の販売開始から11年でデータ連携ツールとして着実に成長を続けてきたと説明した。初年度は、ソニーや京セラといった大企業20社がユーザーだったが、XML、SOA、クラウド、モバイル、ビッグデータ、Web APIといった新しい技術に対応し、導入社数は中堅や中小企業までひろがり、10月末時点で4000社を突破するまでになったという。
「ESB/EAIでのマーケットシェアは各種調査で1位につけている。トレンドに流されず本質を見極めながら製品を磨き続けた結果だ。これからITの力の源泉はデータになり、経営もまた、データセントリックな経営になっていく。ASTERIAが果たす役割はますます広くなっていくと考えている」(平野氏)
そのうえで、平野氏は、実際のユーザー事例として、ベネトンジャパン、ゴルフダイジェストオンライン、ライオン、NTTコミュニケーションズ、ダーツライブ、双日食料がそれぞれどのようにASTERIAを活用しているかを紹介した。
たとえば、ベネトン ジャパンでは、システムを各国ごとに作る一方で、商品データはイタリア本社で一括管理するなど、欧米と日本の商習慣の差やデータ連携が課題になっていた。そこで、ASTERIAをデータ連携基盤として採用し、効率的にシステム改修を行ったという。また、ECサイトとのデータ連携基盤としても利用し、ZOZOTOWNやbidders、楽天での店舗における売上データなどを店舗管理サーバに集約する仕組みも構築している。
また、ゴルフダイジェストオンラインでは、ASTERIAを基幹システムのSAPと連携するためのSOA基盤として、ライオンでは、メインフレームからOracle Exadataへの移行にともなう全社システム連携基盤としてそれぞれ活用している。
こうした基幹システムとの連携だけでなく、サービスやサブシステム間の連携基盤としての活用も少なくない。たとえば、NTTコミュニケーションズでは、顧客向けの受付サービスにおいて、Excel上に入力されたデータをASTERIAで自動的に収集、加工する仕組みを構築している。また、ダーツライブでは、ダーツ機器から取得されるデータをSalesforce.comやAWSと連携させる基盤として利用。双日食料は取引先との受発注データなどの交換(EDI)する際のデータ変換基盤として利用している。
平野氏は「ASTERIAが目指しているのは、ビジネスオートメーションプラットフォーム」だとし、データ連携をベースにさまざまなシーンに適用できることを強調した。
また、平野氏の説明を受けて、森氏がASTERIAの特徴や機能をデモを交えながら紹介した。特徴としては、「グラフィカル・ランゲージ」を使ってノンプログラミングでデータ連携ができること、対応するプロトコルやファイル形式、サードパーティのアダプタ、データベース、クラウドサービスなどが多いことなどを挙げ、実際に、マウスを使って、さまざまなデータソースからデータを取得し、結果を他システムと連携させることを示した。
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