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『組織パターン』の版元「翔泳社」が実際にやってみた! 組織改革を目指した課題抽出&解決ワークショップ

自社本のメソッドを実際にやってみた!第1回/翔泳社「未来会議」Vol.00


あえて目的を定めず、問題や不満をとにかく出して出しまくる!

グループワーク
   グループワークの様子

 その後は、グループごとに分かれ、一人ひとりが付箋に「やりたいこと」「改善したいこと」「困ったこと」などを記入。それを模造紙に貼り付けながら、説明を行っていく。「自販機のジュースの種類を変えてほしい」「机が狭い」といったものから、「長期的なビジョンが見えない」「採用の基準を明らかにすべき」など、様々な課題が出された。

 それを似たもの同士、カテゴリごとに模造紙上で整理し、次は議論によってテーマを優先順位の高いものから2つに絞り、そのグループの課題とする。誰もが熱心に自らの課題感を語り、わきあいあいと笑いが起きるグループもあれば、やや硬い表情でなかなか意見が上がらないグループなど様々。それでも、ファシリテーターがきめ細やかに示唆を与えるうちに、すべてのグループでテーマ抽出が完了した。

グループワーク
   グループワークで抽出されたテーマ

 そして、各グループを見て回り、自分が気になるテーマのグループに移動し、そこで解決策について議論を深めていく。そのため、それぞれのテーマごとにグループのカラーが出るのが興味深い。仕事環境をテーマにしたグループは女性ばかりの大所帯になり、年齢が大きく偏ったグループもあった。なお大人数なら様々な意見を聞くことができるし、少人数なら深い議論ができるというそれぞれのメリットがある。こうしたセットを2回繰り返し、実に多彩な課題と解決策が抽出できた。

 休憩をはさみながら5時間に及んだ話し合いの後、まとめと忘年会が開催され、参加者のほとんどが残って親睦を深めた。誰もが「出し尽くした感」「話し尽くした感」ありありで満足気、そして心なしかいつも以上にフレンドリーな雰囲気に包まれた。そこで上がった感想の一部を紹介しよう。

「部署を越えて、様々な人と話せたのがよかった」

「期待していなかったけれど、おしゃべりは楽しかった」

「私だけ?と思っていたが、みんなもそう思っているとわかって親近感が湧いた」

など、意見交換の場を評価する声もあれば、

「意外に自分でできることや、解決策を教えることができるものがあった」

「せっかく意見を出しても何も変わらなければ意味がない。管理層に期待」

というように、解決策について思い及ぶものもあり、

「時間が長すぎ、範囲が大きすぎる。もっとコンパクトにならないか」

「業務として全員参加でやるべきでは」

といった会のやり方に工夫を求める声も上がった。

 また、ファシリテーターからは「翔泳社の底力をみた」というありがたい評価に加え、「会社をあきらめると案外うまくいく。自分で小さなことから始めると意外に世界は変わる」「仲間を見つけ、さらに課題感を継続するために忘れない工夫を」といったメッセージが寄せられた。

次のページ
抽出された課題すべてに経営層が回答。次の「未来会議」へとバトンを渡す

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この記事の著者

伊藤真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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