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イノベーターの本棚

イノベーションを興すDNAは発掘することはできるか?

(第14回)イノベーションに効く翻訳書08:『イノベーションのDNA 破壊的イノベータの5つのスキル 』 

戦略の限界と個人の力

 新たな事業を立ち上げたり、まったく新しい企業を起こしたりすることは、既存事業における戦略と比べると、「人を選ぶ」度合がはるかに大きいことは想像に難くありません。新しいことにチャレンジしていればいるほど、参考になるようなベストプラクティスは少なく、個人の突破力が差を生んでいきます。では、アマゾンのベゾス、セールスフォース・ドットコムのベニオフ、P&Gのラフリー、ペイパルのシール等その成功した起業家や社内イノベータは、人として何が違うのでしょうか。そのような素朴な疑問からこの研究は始められました。

 6年間に及ぶ研究の結果判明したことは、既存事業で重んじられる実行力よりも発見力でイノベータとそれ以外の人たちで大きな違いが表れたことです。新たな機会を発見する能力である発見力はさらに5つの力に分けられます。

  • 質問力
  • 観察力
  • ネットワーク力
  • 実験力
  • 関連づける力

 ここまで書くと当たり前のような気もしますが、ここで言っている「力」というのは潜在的な能力を指していません。実際の行動を指しているのです。つまり質問の質と鋭さ、観察する対象や視点と頻度、社外ネットワークとの関わり方や幅、科学的な実験に限らず、アイデアを試しているかどうか、そしてこれらの力を関連づけて活用できているか、が問われているのです。例えばスティーブ・ジョブスはカリグラフィの授業に偶然に出会い、かねてから疑問に思っていたコンピュータの解像度と結びつけ、実験してみたことでマッキントッシュの美しいフォントを生み出しました。

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大半の人はイノベータではない

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この記事の著者

津田 真吾(ツダ シンゴ)

日本アイ・ビー・エム、日立グローバルストレージテクノロジーズ、iTiDコンサルティングを経て、イノベーションコンサルティングおよびハンズオン事業開発支援に特化したINDEE Japanを設立。HDDの開発エンジニア時代に「イノベーションのジレンマ」に触れ、イノベーションの道を歩み続けることを決意する。その著...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/5521 2014/01/31 08:00

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