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「文化」を変えていくには、リーダーシップ、パーソナルブランド、ガバナンスの3つに注目せよ


 ガートナーが10月28~30日に開催した「ガートナー シンポジウム/ITxpo 2014」のCIO向けセッションに、米ガートナーのバイスプレジデント、リー・マクマレン氏が登壇。「『何が来ても受け止める』という文化を構築する」と題し、デジタル世界に向けた変革において「文化を変える」ことの重要性を訴えた。

文化を変えるのは、危険なまでに簡単なこと

 数多く開催されたセッションのなかでも、マクマレン氏の講演は「人の変革」に焦点を当てたユニークな講演となった。マクマレン氏はまず、「変革はハイプ・サイクルを描く」として、こう切り出した。

 「熱意をもった人々が始め、過剰な期待のなかで大きな盛り上がりを見せる。しばらくすると、期待の沿わない結果などから、幻滅期を迎える。ここで生き残るのはごく少数だ。その谷間を乗り切ると、回復期に入り、自律的に安定して成長していく」

米ガートナーのバイスプレジデント、リー・マクマレン氏

米ガートナーのバイスプレジデント
リー・マクマレン氏

 ご承知のようにハイプ・サイクルは、テクノロジーが勃興するトレンドをわかりやすく視覚化し製品導入の助けとするためのツールだ。企業や組織の変革は、人間的な要素が強く、テクノロジーや製品とは対極にあるように思えるが、実際には、両者の間に大きな違いはないという。

 「幻滅期の谷」を生き残ったテクノロジーが安定して長く利用されるのと同じように、企業自身が幻滅期を乗り越えさえすれば、変革が持続できるということを示唆している。

 では、幻滅期に陥る要因であり、変革の障害となっているのものは何か。マクマレン氏によると、その大きな要因の1つが企業や組織の「文化」だという。部門間で異なる行動様式や振る舞いと言い換えることもできる。

 たとえば、ソフトウェアの標準化やハードウェアの集約、人材の再配置、合理化などといった取り組みを進めるなかで、異なる振る舞いをする勢力は必ずといっていいほど現れ、変革の勢いを削いでいく。真っ向から戦いを始めることもある。そうした文化が、障害になって、変革が頓挫するわけだ。

 こうした現場に幾度となく遭遇したCIOは、文化は固定的で不変的なものであるため、変えることは難しいと考えてしまいがちだという。そんななか、マクマレン氏は、こう問いかけた。

 「企業や組織が長年育んでてきた文化は簡単には変わらないと考えているCIOが多い。しかし、もし文化が簡単に変わるものだとしたらどうか。しかも、それが危険なまでに簡単だとしたらどうか」

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変えるのは「日常の社会的行動」や「公的な場/職業上の行動」

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この記事の著者

齋藤公二(サイトウコウジ)

インサイト合同会社「月刊Computerwold」「CIO Magazine」(IDGジャパン)の記者、編集者などを経て、2011年11月インサイト合同会社設立。エンタープライズITを中心とした記事の執筆、編集のほか、OSSを利用した企業Webサイト、サービスサイトの制作を担当する。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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