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週刊DBオンライン 谷川耕一

年明け早々に動きあり、日本HPは元SASの吉田氏が日本IBMは副社長の与那嶺氏が新社長に就任

 外資系ITベンダーの日本法人トップの交代劇が相次いだという記事を2014年末に書いた。年始早々にその後の動きがあったのが、まずは日本IBMだ。2015年1月5日付けで、日本IBM代表取締役社長に取締役副社長執行役員だったポール与那嶺氏が就任したのだ。

イエッター氏の影響はどこまで? 新社長の与那嶺氏は日本IBMをどう導くか

 前任のマーティン・イエッター氏は、IBMコーポレーションのグローバル・テクノロジー・サービス部門のシニア・バイス・プレジデントなり、引き続き日本IBMの取締役会長として日本のビジネスには関わることとなった。与那嶺氏は、2010年5月に日本IBMに入社し、以来、営業部門のリーダーとして営業の業務を統括してきた。2014年10月からは副社長として、成長戦略の推進を行っている。

 与那嶺氏は東京都出身、米国サンフランシスコ大学経済学部(会計学・財務学専攻)卒業し、KPMGコンサルティング代表取締役会長や日立コンサルティング代表取締役社長 兼 CEOなどを歴任してきた人物だ。記者と接する際の雰囲気はかなり落ち着いており、極めて穏やかな印象がある。しかし、変革を行ったイエッター氏の元で営業部門を率いまさにその変革のあとを託されたわけで、ビジネスの面ではかなり厳しい面も持ち合わせていることが想像される。

 海外ベンダーの日本法人の場合、急に社長が交代するのは珍しくない人事だ。理由の多くは営業数字の不振だったりするのが普通。日本法人としての決算数字がそれほど悪くなくても、本社から求められているのがアジア地域の中での「大きな成長率」であったりすると、端から見るとかなり突然のタイミングでトップが交代となる。対して今回の与那嶺氏の場合は、4年半ほどの期間をIBMですでに過ごしている。前任のイエッター氏の転任も事前に明らかにされていることからも、準備期間も十分にとったかなりスムースな社長交代だったと言えるだろう。

 与那嶺氏の社長就任会見は、まだ行われていない。なので、これからの日本IBMを具体的にどのように導いていくのかは語られていない。日本IBMのWebページにある挨拶文には、クラウド、アナリティクス、モバイル、ソーシャル、セキュリティー、そしてスマーター・プラネットへの取り組みを引き続き進めていくと書かれている。その上でビッグデータなど情報の利活用に関する重要性はさらに増すとある。このことからは、たんにアナリティクスの分野だけでなく、Watsonなどのコグニティブ・コンピューティングの領域も具体的な顧客価値に昇華させビジネス化することが予測できる。

 日本IBMを変革したイエッター氏の印象はかなり強いものがある。十分な引き継ぎを受けたはずである与那嶺氏は、イエッター氏の手法を踏襲するのか、はたまた新たな独自采配を振るうのか。今後の動向や発言が注目されるところだ。

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これからのHPのリーダーにはソフトウェアでの十分な経験が必要だ

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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