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モバイル、データ・マネジメント、セキュリティが2016年度の成長分野――ITR アナリスト舘野真人氏


 独立系でIT調査やコンサルティングを行うITRは、ユーザー企業を対象とした「国内IT投資動向調査2016」の速報を発表した。総じてIT投資金額の増減はプラスで堅調に推移し、投資先はリスク対策が重視される傾向にある。同社のアナリストが紹介した調査結果の要点をレポートする。

IT部門の関心は、リスク対策へシフト

 ITRの同調査は2015年9月にWebフォームにて実施、国内企業に所属するIT戦略決定の関与者5000人を対象とし、有効回答は2443件。今年で15回目となる。記者説明会では同社シニアアナリストの舘野真人氏が調査結果の概要を解説した。  

株式会社アイ・ティ・アール シニアアナリストの舘野真人氏

株式会社アイ・ティ・アール シニアアナリスト 舘野 真人氏

 まずは全体としてIT予算額の増減で見ると、ほぼ近年と変わらず、総じて増加という結果となった。IT予算額で「増額」との回答は21.3%で前年調査の同回答23.1%を下回ったものの、「減額」も減少し、全体としてプラスを維持した形だ。なお「横ばい」との回答は調査期間で過去最高の69.8%。  

 IT投資増減指数では2015年度は予想0.97に対して実績は1.51、2016年度の予想は1.42。調査期間全体で同指数を見ると、初回の2001年度からリーマンショック前までは実績も予想もおよそプラス2~4で推移していたところ、リーマンショックで一時的に大きく落ち込み、ここ数年(3~4年ほど)は2未満で値は小さいもののプラスで推移している。

▲出所:株式会社アイ・ティ・アール「国内IT投資動向調査2016」の要点
2015年10月6日より[クリックすると図が拡大します]

 一般的に企業のIT予算というとメールやERPと捉えられており、これらが一通り導入されて安定的な運用に入っていることも背景としてうかがえる。別の設問ではIT予算を新規投資(新規システム構築や大規模なリプレースなど)と定常費用(既存システムの維持や拡張など)で大別して比較している。結果を見ると新規投資は一貫して低下傾向にあり、2015年度には30.7%の過去最低を記録した。IT部門の役割は新規構築から既存システムの保守がじわじわと増えている。  

 IT予算の投下先で見ると、一貫して上昇傾向にあるのがリスク対策関連費用となる。東日本大震災いらい関心が高まった「災害対策」は衰えることなく、いぜん増加傾向にある。また近年では経営にもインパクトを与えるようなセキュリティインシデントが目立つようになったこともあり、「情報セキュリティ対策」や「内部統制関係」も過去5年で見るとほぼ値は上昇を続けている。ITシステム部の関心や課題はリスク対策関連に向けられていることが分かる。  

 セキュリティに関する意識の高まりは「次年度に最重要視するIT戦略上のテーマ」を見てもうかがえる。1位から5位までは売上増大への貢献、コスト削減、顧客サービス向上、システムの信頼性向上など変動がないものの、「プライバシーや機密情報の保護」や「サイバー攻撃への対策強化」などセキュリティ関連のテーマは順位を上げている。

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2016年度の成長分野は、モバイル、データ・マネジメント、セキュリティ

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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