会場は去年に引き続きウエストサイド・マンハッタンのハドソン川沿いにあるコンベンションセンター Javits Centerです。この会場、交通の便はあまり良くなかったのですが、Hadoop World 開催直前の9月13日に地下鉄7号線がすぐ近くまで延伸してとても便利になりました。タイムズスクエアまで2分半で行けるので、セッションの合間に観光もできるのです!
Strata + Hadoop World の開催期間は 9月29日から10月1日の3日間。まず29日はトレーニング&チュートリアルセッションがあります。SparkやR、Pythonといった個別のテクノロジーのトレーニングから、ハードコア・データサイエンスのセッションやデータドリブンビジネスのセッションまで、17のトラックが並列で行われています。この日は丸一日かけて特定のテーマについて勉強したり議論したりするので、どの部屋も熱気でいっぱいです。
初日はカンファレンス全体のウォーミングアップという位置付けでもあるので、夕方からのお楽しみイベントも色々企画されています。まずはオープニングレセプションとして展示会場での企業ブースのお披露目が夕方5時から催されます。アルコールを片手に、企業の有名なエンジニアやキーパーソンに気軽に話しかけられる機会とあって、あちこちのブースで話に花が咲いております!また、この週は NYC DataWeek という名前で多くのコミュニティイベントが同時開催されており、特に29日は「Spark Commiter Night」「Lightning Talks & Using Python at Scale for Data Science」Kafkaミートアップグループによる「Stream Processing」などの技術系のミートアップが各所で行われています。エンジニアにとってはこのような小規模の集まりのほうがディープな議論で盛り上がるとあってとても好評のようです。
さて、翌30日は朝からNorthホールの巨大な会場にて、基調講演のリレーでスタートです。Strata + Hadoop World の基調講演は5分~15分程度の比較的短いトークが入れ替わり立ち替わり行われます。まずはカンファレンス主催者 Cloudera の Mike Olson 氏、SparkやKafka、Ibis といったソフトウェアの利用が進み、より即時性の高い分析によるイノベーションが進んでいると指摘。そして新しいストレージ基盤 Kudu、セキュリティ基盤 RecordService のアナウンスがありました。最後に、Hadoop は 10周年を迎えたとの言及が。もう一つの歴史ができた感がありますね。
そして基調講演はIT教育とコラボレーション、機械学習による顔認識と年齢推定(これは how-old.net として公開しているサービスでとても面白いです。お試しを)、音楽サービス、自動運転車、といったトレンドな興味を引く話題が続きます。基調講演でひときわオーラを放っていたのは米国科学技術政策局のデータサイエンティスト DJ Patil 氏のオープンデータに関するトーク。ヘルスケア、犯罪対策、人材採用、災害対応などのデータの活用と技術者の協力、データ倫理の遵守を力強く訴え、国家レベルでのデータ中心の取り組みを強調していました。さらに、プライバシーや個人情報についての議論、分析におけるコンテクストの重要性の話が続き、30日の基調講演は終了。