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登場して10年、いまだに根深いフラッシュストレージに対する誤解《前編》

2018/06/07 06:00

 フラッシュストレージが世の中に登場してまもなく20年。エンタープライズでの適用は今年2018年で10年目を迎えることとなりました。キャッシュの役割を担ってきた適用当初からオールフラッシュへと発展し、すでに本格的な普及に入ったのではないかと言われています。その一方で、フラッシュストレージに対する疑念を持つ方がまだいるという現状もあります。例えば「書き込み限界」は信頼性に対するその代表的な例でしょう。本連載の目的は、技術的な要素からフラッシュストレージに対するさまざまな疑念や期待を紐解き、理解を深めることにあります。さらに技術革新がさらに進むことで、近い将来に登場する新しいストレージ技術や新しいアーキテクチャの適用にもつなげていくことも想定しています。第一回目は、フラッシュストレージの「信頼性」について前後編の二回に分けて詳しく解説していきます。

フラッシュメモリーの信頼性、本当に大丈夫?

 ストレージを少し砕けた表現を用いて説明すると、「データを保存し、その活用を容易に行えるようにするための器」といえるでしょう。しかし、活用するデータには信頼性が前提となるため、ストレージは単純にデータを格納するだけのものではなく、データを正確な状態で保持する仕組みが含まれています。それでは、信頼性という要件について、フラッシュストレージはどのようなイメージを持たれているのでしょうか?  

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 検索エンジンに「フラッシュメモリー」や「SSD」と入力すると、その第2候補には「寿命」や「耐久性」というキーワードがあがってきます。要するに検索キーワードの組み合わせのパターンとしては頻度が多い、つまりは多くの方が気にされていることなのだろうとも推察されます。

 その理由を導き出すのは容易ではありませんが、多くの人はフラッシュメモリーの本質を知る機会も多くはありません。かつてはハードディスクドライブ(HDD)ベースで構成したほうが儲かるというビジネス上の理由から、フラッシュメモリーの弱点をついたネガティブキャンペーンなども見受けられていましたから、いつの間にか通説のごとく一定の認識となっているのではないかとも考えられます。  

 今日フラッシュストレージは一般化しつつあり、その技術的な動向への関心は以前よりも低下しているかもしれません。しかし、成熟の中にも技術革新は継続され、新しいアーキテクチャや製造プロセスも生み出されており、信頼性の面でも進化しています。

 いくつかの調査会社のレポートからもエンドユーザー企業の関心度合いにおいて、信頼性は以前の調査よりポイントを下げ、再びパフォーマンスへの関心度が上回るというという結果も出ています。現実的にはいくつかの導入経験を経て、実績が積み重なってきていることも大きいと思われますが、少なくともパフォーマンスについての関心は本来フラッシュストレージに求められてきた期待そのものであったのは間違いのないところだと思います。

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著者プロフィール

  • 山本 哲也(ヤマモト テツヤ)

    サンディスク株式会社 エヴァンジェリスト ウェスタンデジタルグループに属するサンディスク株式会社のエンタープライズ向けフラッシュストレージ製品をはじめコマーシャルビジネス製品全体の販売促進活動ならびにアライアンス強化活動等のマーケティングを担当。以前は日本DEC(現、日本HP)や日本オラクル、...

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