AIや機械学習技術を活用するのは企業のデジタル変革のため
デジタル変革が今、あらゆる業界に影響を及ぼしている。この変化の波を乗り越えるには、何が必要なのか。1つの方法が、人々の業務領域や役割を超え一緒になって働けることだとナデラ氏は言う。そのために重要となるのがアクセシビリティだ。たとえば言語の壁を越え、誰とでも容易にコミュニケーションがとれるようにする。それで人々はコラボレーションして業務を遂行できる。
これを実現するテクノロジーをMicrosoftではすでに数多く提供している。たとえば今回のナデラ氏の基調講演は、MicrosoftのAIベースのテクノロジーを使い12カ国語に翻訳され字幕付きで世界中にストリーミング放送された。テクノロジーを使ってどうやって人々を呼び寄せることができるのか。その際に利用するテクノロジーには信頼性があり、さらに透明性も必要となる。全ての組織のあらゆる人々にそういったテクノロジーを提供するのが、Microsoftの役割だとナデラ氏。
これらは、組織の内側で働いている人たちだけを対象にするものではない。テクノロジーを使い企業の枠を超え社会全体を良くしていく。そのためのテクノロジーのパラダイムシフトはすでに起こっており、インテリジェントクラウド、インテリジェントエッジがすでに現実のものとなっている。
「アプリケーションやデバイスが、AIでつながります。さらに新しいコンピューティング・パラダイムのサーバーレスやコンテナの技術があり、それらの上でアプリケーションをどう動かすのかを考えるようになりました。これらはプラットフォームとして捉える必要があり、デジタル変革の結果を得るために使われるべきものです」(ナデラ氏)
MicrosoftとしてはAIソリューションや機械学習の技術を使うことで、企業の文化そのものを変えるのだという。技術を用いデータを生み出し、そのデータを使ってビジネスモデルを変えていく。これは人から職業を奪うものではなく、ポジティブに変えることだ。その上で企業内だけでなく、顧客やパートナーとの関わり方も変えていく。そのためにMicrosoftではトータルなソリューションを提供していく。