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Oracle Innovation Summit Tokyo 2018レポート(AD)

IoT・ブロックチェーン・AI――次世代ソリューションの“3種の神器”はOracle Cloudで組み合わせることでパワーが倍加する

エンタープライズ領域におけるブロックチェーンの活用基盤を実現する

 IoT、AIと並んで注目のテクノロジーがブロックチェーンである。「インターネットに次ぐ革命」として期待を集めているとも聞く。ただブロックチェーンのイメージは、どうしても仮想通貨に偏りがち。しかし、大橋氏が指摘するように、ブロックチェーンの真価が発揮されるのはこれからであり、むしろエンタープライズ領域でこそ、さまざまな業種での利用の広がりが期待できるのかもしれない。

 エンタープライズ領域におけるブロックチェーンの活用メリットとしては、信頼性や透明性のあるデータを共有でき、改ざんも不可能であり、なおかつプロセスの自動化や時間削減による効率化が実現できるといったことがある。この結果、適用領域としては金融、製造・小売、公共・公益、さらにヘルスケアなど、クリティカルなデータを扱うあらゆる業種・業態が対象となってくる。

 こうした企業から期待を集めているのが「Oracle Blockchain Cloud Service」だ。日本オラクル株式会社 ソリューション・エンジニアリング統括 中村岳氏によると、このサービスは、オラクルがこれまでグローバルで築いてきたブロックチェーンの豊富な実績をもとに開発されている。主な特長としては、以下の5つがあるという。

  • Pre-Assembled:事前構成済みの統合されたプラットフォームを提供
  • Autonomous:従来の人手による運用/管理の手間を自動化で削減
  • Open:ブロックチェーンを最大限活用できるオープンなネットワーク
  • Enterprise Grade:エンタープライズ要件を満たす多彩で高度な機能
  • Ease of Integration:他システムとの連携を容易にする開発環境

 ブロックチェーンの持つポテンシャルを利用すれば、企業内の財務、会計流通などの重要な業務を効率化できる。その実現のためにも、企業の枠を超えたコンソーシアムなどを通じて、各社協働による技術変革を真剣に考える時期が来ている、とオラクルでは考えているようだ。

株式会社セゾン情報システムズ テクノベーションセンター 先端技術部 阪上要介氏
株式会社セゾン情報システムズ テクノベーションセンター 先端技術部 阪上要介氏

 Oracle Blockchain Cloud Serviceでは、グローバルで約100社が参加したβプログラムが実施された。株式会社セゾン情報システムズもそれに参加。得意とする流通分野で、販売代理店間の在庫情報を共有する仕組みの実証実験を行ったという。同社 テクノベーションセンター 先端技術部 阪上要介氏いわく「全拠点の在庫量をリアルタイムで把握して、欠品による機会損失の最小化、デッドストックの解消を実現できた」とのこと。この仕組みをすべて自前で環境構築する場合、高度なスキル、運用の複雑さ、スケールの問題などハードルがいくつもあるが、Oracle Blockchain Cloud Serviceでは、データ連携ツール「DataSpider」と組み合わせることでにより数クリックで構築できたそうだ。

自前で環境構築する場合 Oracle Blockchain Cloudを利用した場合
自前で環境構築する場合とOracle Blockchain Cloudを利用した場合
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 最後に、ブロックチェーンのユースケースから「ブロックチェーン+IoT」の例を見ておこう。下図は、イタリアのオリーブ会社のオリーブオイル取引におけるトレーサビリティと処理の効率化をBlockchainとIoTで行うソリューションだ。イタリア国内ではオリーブオイルのブランド偽装が多く、風味を変えるために硫酸銅などの化学薬品を使用した結果、健康被害が出てブランド品質が保てないといったことが大きな問題になっている。そこでこの会社では、オリーブオイルのトレーサビリティの項目として「どこで作られたか」「どう作られたか」「輸送の温度管理は正確か」「途中で開けられていないか」といった管理面に、契約処理のペーパーレス化による効率アップの計5項目を設定。さらに途中で人手が介在して不正が行われないように、IoTを活用して人手の介在を予防・検知する仕組みを構築している。

イタリアのオリーブ会社のオリーブオイル取引における事例
イタリアのオリーブ会社のオリーブオイル取引における事例
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 もう1つの例としては、ある税関でのIoTとBlockchainを使って税関処理を効率化する試みが挙げられる。ここでは従来物流コンテナのある場所までわざわざ担当者が行き、コンテナを開けて中身を確認していた。それがコンテナに設置したIoTセンサーで、コンテナが開けられていないことが確認できれば、出荷時に登録された通りの品物が入っていることが自明として、次の行程に回す処理を自動化できるようになる。

IoTとBlockchainを使って税関処理を効率化する事例
IoTとBlockchainを使って税関処理を効率化する事例
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 本稿で紹介した3つのテーマにおいて共通しているのは、オラクルが「ビジネスに誰でも、すぐに使えるプラットフォームやアプリケーション」を重要なコンセプトとして打ち出している点だ。いまだ急速に進化しつつあるIoT、ブロックチェーン、AIという最新テクノロジーを、積極的にエンタープライズ領域に広めていこうというオラクルのチャレンジに、今後も引き続き注目していきたい。

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この記事の著者

工藤 淳(オフィスローグ)(クドウ アツシ)

出版社や制作会社勤務の後、2003年にオフィスローグとして独立。もともと文系ながら、なぜか現在はICTビジネスライター/編集者として営業中。 得意分野はエンタープライズ系ソリューションの導入事例からタイアップなど広告系、書籍まで幅広く。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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