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ビジネスを変革するソフトウェア主導のイノベーション ―IBM Rational「Innovate 2012」レポート

  2012/06/06 09:14

2012年6月3日から6月7日の5日間にわたって、IBMの年次カンファレンス「Innovate 2012」が米オーランドで開催されている。「Innovate 2012」は、世界中のIBM Rationalソフトウェアのユーザーやパートナーが米オーランドに一堂に集まり、Rationalが提供する最新のソフトウェア開発ソリューションとその関連情報を幅広く紹介するイベントだ。今年は、「Next Now!(次にあるべき姿を今ここで)」をテーマに掲げ、世界各国から4000名以上の参加者が集まった。初日のキーノートの模様をレポートする。

ソフトウェア・デリバリーの加速はビジネス成功のカギ―統合、コラボレーション、最適化

  グローバル経済の台頭や次々に登場する新しい技術やサービスの登場に伴い、企業を取り巻くビジネス環境やマーケットが激変している。企業がこうしたビジネス環境の変化に対応し、企業競争力を高めていくためには、あらゆる面でのスピード向上やイノベーションが欠かせない。

 なかでも、ITが企業活動やビジネスのエンジンとして不可欠な存在になっている今、「ソフトウェア」がビジネスの成否に直結する重要な役割を担っている。いわば、ソフトウェアの開発スピード、生産性、品質、信頼性、性能の向上に取り組むことは、グローバルマーケットの変化に即応し、高い競争力とイノベーションを求める企業にとって最優先で取り組まなければならない重要課題となっている。

 2012年6月3日より5日間にわたって、米国フロリダ州オーランドで開催されているIBMの年次カンファレンス「Innovate 2012」。本カンファレンスの会場となる「Walt Disney World Swan and Dolphin Hotel」には、Rationalソフトウェアのユーザーやパートナーなど世界各国から4000名以上の参加者が集結し、会場は熱気に包まれている。

写真:IBMミドルウェア・ソフトウェア担当 シニア・バイス・プレジデント Robert LeBlanc氏

 「世界中の多くのCEOにとって、テクノロジー駆動のビジネスモデルがビジネスや企業成長のカギだと感じているという調査結果が出ている。テクノロジーがあってこそ、あらゆるビジネスの課題が解決できる。しかし、テクノロジーのためのテクノロジーはビジネスに何も影響を与えない。次世代の製品とサービスにイノベーションを起こすためには、まず自分自身がチャレンジし、顧客にとってどのような価値を提供できるか考える必要がある」。

 キーノートに登壇したIBMミドルウェア・ソフトウェア担当シニア・バイス・プレジデントのRobert LeBlanc氏は、ビジネスにとってのテクノロジーの意義を冒頭でこう表現した。 「いまでは、新しいサービスを市場に出していくのに、数ヶ月間という単位ではなく、数週間、あるいは数日、数時間というスピードでリリースしていかなければならない。そのためには設計からデリバリーまでをライフサイクルマネジメントとして捉え、そのサイクル全体を最適化していく必要がある。我々は、テクノロジーを使った新しいイノベーティブな方法で、いかに市場を変えていくべきか考えていかならない」と参加者に訴えた。

 また、LeBlanc氏は、「我々の社会やビジネスは、ますますソフトウェアに依存していくことになるだろう」と語り、ソフトウェア・デリバリーの加速がビジネス成功のカギであるとして、キーワードに統合(Integrate)、コラボレーション(Collaborate)、最適化(Optimize)の3つを挙げ、アプリケーションのライフサイクル全体の統合と、チームとのコラボレーション、可視化と継続的な評価・改善によって実現できる最適化の重要性を指摘した。

写真:ソフトウェア・デリバリーの加速はビジネス成功のカギ

 Rationalには、ソフトウェア開発における要求、設計、実装、テスト、保守と運用、さらにバージョンアップも含めたライフサイクル全般にわたって管理する「ALM(アプリケーション・ライフサイクル・マネージメント)」の考え方がある。各プロセスの成果物を一元的に可視化、管理することでトレーサビリティを確保するとともに、セキュリティやコンプライアンスなどのビジネスリスクを減らし、生産性向上やビジネスを加速することができるという。

 LeBlanc氏は、自動車業界を例に挙げ「自動車の新しい機能の8割はエレクトロニクスによって駆動されている。つまり、ソフトウェアのデリバリーがカギになっている。リコールが発生した場合、人命が失われる危険性もある。ただのダウンタイムで済む話ではない」とし、ソフトウェアのライフスタイル全体を管理することの重大性を訴えた。

 さらに、「次世代のソフトウェア開発には、 コラボレーションなくしては不可能」と語り、顧客の課題を理解し、解決するためには様々なステークホルダ(利害関係者)とのコラボレーティブな形である必要があることを指摘。こうした考えの上、Rationalでは、ALMの価値を最大化させたRational の統合ソリューションであるCLM(コラボレーティブ・ライフサイクル・マネージメント)へと発展させており、次世代のソフトウェア主導のイノベーションが実現可能であることを強調した。


著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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