国内CASB市場の2017年度の売上金額は6億5,000万円、前年度から2.3倍に急拡大した。CASBは、クラウドサービスの認証やアクセスコントロール、クラウドおよび外部ストレージのデータ保護や暗号化、シャドーITの防止と可視化、モニタリングなどを行い、利用企業のセキュリティポリシーの適用を実現させるソリューションになる。
企業におけるクラウドサービスの利用機会の増加に伴い、セキュアなクラウド環境の構築に向けてCASBの需要が高まっている。国内市場は、まだ立ち上げ期にあるが、参入ベンダーは増加しており、ITRでは2020年度には同市場規模が3倍強に拡大、CAGR(2017~2022年度)は35.5%と非常に高い伸びを予測している。
ITRのシニア・アナリストである藤俊満氏は、「CASBは社内ネットワークとインター ネットの融合が進みよりセキュアなクラウドサービス利用が一般化する環境において は、必要不可欠なセキュリティソリューションとなるでしょう。また、IT部門の関与 なくクラウドサービスを利用するシャドーIT対策のひとつとしても導入が進むでしょ う」とコメントしている。
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:エンドポイント/無害化/インターネット分離市場2019」に詳細が掲載されている。
レポートには、エンドポイント・マルウェア対策パッケージ、SaaS型エンドポイント・マルウェア対策、仮想環境向けマルウェア対策、エンドポイント型標的型攻撃対策、EDR、メール無害化/ファイル無害化、インターネット分離、CASBの全8分野を対象に、国内45ベンダーへの調査に基づいた2016~2017年度売上げ実績、および2022年度までの売上げ予測が掲載されている。