Oktaの日本法人Okta Japanは、Oktaのサイバーセキュリティ担当エグゼクティブディレクターであるマーク・ロジャーズ(Marc Rogers)氏による「2021年 セキュリティトレンド 5つの予測」を発表した。同氏はセキュリティ業界で20年以上におよぶキャリアを持ち、現在はホワイトハットハッカーとして活躍している。
2021年 セキュリティトレンド 5つの予測
1.新しい働き方における技術的な不備への取り組みが本格化する
企業は、新しい働き方へ急に切り替えたことで手つかずとなっていた技術的な不備に取り組み始めるという。これは大幅なアーキテクチャの変更を意味するため、場合によっては無防備な状態に晒されたままになる可能性がある。そのため、クラウド利用が加速し、ゼロトラストなどのセキュリティアーキテクチャの導入が拡大するとしている。
2.従業員の個人の家が重大な情報漏洩の引き金になる
情報流出が増えることが予測されている。2021年は、従業員の個人の家が重大なデータの流出の引き金となるような、家・企業間でのデータ漏えいが顕著になる可能性があるという。
3.セキュリティ業界で新しい領域が成長する
セキュリティ業界では、新たな攻撃相手に対処する機能開発を中心とした新しい領域が成長する。機密データにアクセスできる権利を持つ従業員が分散している状況において、従来のアプローチでは対応が不可能もしくは不十分だという。そのため、行動分析、デバイスの識別、ニューノーマルに適合したリスク管理などに焦点を当てた新しいイノベーションを創出する可能性があるとしている。
4.人々を狙った攻撃が急激に増加する
人々への攻撃が増加し、データの盗難やなりすましによって活動を活発化させる組織が急激に増加するという。ビジネスメール詐欺(BEC)、不正入手されたアイデンティティ(ID)やアクセスの販売などにおいて、その被害は記録的なレベルに達するとしている。
5.IoTデバイスが消費者と企業にとって最大のセキュリティリスクの1つになる
IoTは、世界中で出現している新しいフレームワークとポリシーの活用において成熟し始めており、IoTデバイスに少なくとも何らかのセキュリティを組み込むことを余儀なくされるという。これは特効薬ではなく、加速し続けるIoTの大規模な拡大は、消費者と企業の両方が直面する最大のセキュリティリスクの1つであり続けるとしている。
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