米現地時間9月22日、Zscalerは、Siemens(以下、シーメンス)と業務提携することを発表した。
本提携により、ユーザーはオフィス内外などの場所を問わず、生産ネットワークのオペレーショナルテクノロジー(OT)システムやアプリケーションへ安全にアクセスできるようになるという。また、品質保証やセキュリティ診断に関わる課題を、リモートで管理および制御できるとしている。
「最小特権アクセス」の原則に基づき、ユーザーのIDやコンテキストを検証し、アプリケーション固有のアクセスのみを許可。セルプロテクションファイアウォールなど、既存のOTセキュリティメカニズムと組み合わせることにより、緻密なアクセスポリシーを実装できるだけでなく、可用性やリアルタイム機能といった生産要件の充足性も確保するという。
さらに、「Zscaler Private Access(ZPATM)」のアプリコネクタを、シーメンスのローカル処理プラットフォーム「Scalance LPE」のDockerコンテナにインストールすることにより稼働し、産業環境用のアクセスソリューションを形成。「Zscaler Zero Trust Exchange」を活用した一元管理やアウトバウンド通信による接続により、既存のファイアウォールルールをより厳格に構成することが可能になるとしている。
シーメンスのInformation Technology CIOであるハンナ・ヘニッヒ(Hanna Hennig)氏は、「大規模な企業ネットワークのオペレーターは、OTとITで同一のセキュリティガイドラインを使用し、かつリモートで生産業務を実行する、という課題に直面しています。しかし、シーメンスの通信技術とゼットスケーラーの技術を組み合わせることで、ITのゼロトラストアプローチをOT環境にそのまま導入することができます。このアプローチは、シーメンスの数か所の工場で既にテストされ、良好な結果が得られています」と述べている。
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