IBMは米国時間4月19日、2023年度第1四半期の連結決算を発表した。
同社会長兼最高経営責任者(CEO)のアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)氏は、次のように述べている。
「第1四半期の業績は、生産性の向上と業務の効率化を推進するためのオープンなハイブリッドクラウド・プラットフォームとエンタープライズ向けAI、ビジネスの専門知識を組み合わせた当社独自のサービスにより、お客様が引き続きIBMに関心を寄せてくださっていることを表しています。今回の決算は、当社の今年の収益とフリー・キャッシュ・フローが現在の成長予想の通り堅調に推移していくことへの自信となりました」
第1四半期のハイライト
1. 収益
- 第1四半期の収益は0.4%増、為替変動の影響を除いた場合は4.4%増の143億ドル
- ソフトウェア事業による収益は3%増、為替変動の影響を除いた場合は6%増
- コンサルティング事業による収益は3%増、為替変動の影響を除いた場合は8%
- インフラストラクチャー事業による収益は4%、為替変動の影響を除いた場合は変動なし
2. フリー・キャッシュ・フロー
- 事業活動による連結ベースの純現金収入は5億ドル増の38億ドル、フリー・キャッシュ・フローは1億ドル増の13億ドル
第1四半期のセグメント別業績
1. ソフトウェア事業:収益は2.6%増、為替変動の影響を除いた場合は5.6%増の59億ドル
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ハイブリッド・プラットフォーム&ソリューションは2%増、為替変動の影響を除いた場合は5%増
- Red Hatは8%増、為替変動の影響を除いた場合は11%増
- オートメーションは1%減、為替変動の影響を除いた場合は2%増
- データ&AIは1%増、為替変動の影響を除いた場合は3%増
- セキュリティーは1%減、為替変動の影響を除いた場合は2%増
- トランザクション処理は3%増、為替変動の影響を除いた場合は7%増
2. コンサルティング事業:収益は2.8%増、為替変動の影響を除いた場合は8.2%増の50億ドル
- ビジネス・トランスフォーメーションは1%増、為替変動の影響を除いた場合は6%増
- テクノロジー・コンサルティングは1%減、為替変動の影響を除いた場合は4%増
- アプリケーション・オペレーションは7%増、為替変動の影響を除いた場合は13%増
3. インフラストラクチャー事業:収益は3.7%減、為替変動の影響を除いた場合は0.1%増の31億ドル
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ハイブリッド・インフラストラクチャーは1%増、為替変動の影響を除いた場合は4%
- IBM z Systemsは7%増、為替変動の影響を除いた場合は11%増
- 分散インフラストラクチャーは3%減、為替変動の影響を除いた場合は変動なし
- インフラストラクチャー・サポートは9%減、為替変動の影響を除いた場合は4%減
4. ファイナンシング事業:収益は27.3%増、為替変動の影響を除いた場合は31%増の2億ドル
2023年度通期見通し
- 収益:為替変動の影響を除いた場合の収益成長率は、3%から5%となる見込み。現在の為替レートでは、為替による影響はほぼないものと予想
- フリー・キャッシュ・フロー:引き続き前年同期比10億ドル以上増加の約105億ドルを見込んでいる
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