SAPジャパンは、自動車タイヤメーカーであるTOYO TIREが、「SAP S/4HANA」をセルビア工場にて本格稼働したと発表した。さらに同社では、SAP S/4HANA Cloudを中核とした「RISE with SAP」への移行も決定し、基幹システムのクラウド化を計画しているという。
TOYO TIREは、中期経営計画「中計’21」において、デジタルイノベーションを収益性向上実現に向けて強化する基盤の一つとして位置づけている。その取り組みの一環として統合基幹業務システム(ERP)を刷新し、経営資源やリスクの可視化、業務プロセスのスピードアップ、意思決定の質的向上など、データガバナンスの強化をグローバルで図っていくことを掲げているという。
同社では2020年に、SAP S/4HANAの採用を決定し、グローバル2インスタンスの導入プロジェクトを開始。欧州での新しい生産拠点となるセルビア工場にて導入を開始し、2022年7月に本稼働した。今後は日本、北米、欧州、アジアにおけるグローバル展開を予定している。
また、2023年には、環境変化への適応性やイノベーションへの対応、および将来を見据えた運用コストの最適化のためにクラウドへの移行を検討し、RISE with SAPの採用を決定。SAP S/4HANAの展開プロジェクトと並行して、SAP S/4HANA Cloudへの環境移行を推進していくという。
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