Amazon Web Services(以下、AWS)における世界最大イベント、「AWS re:Invent 2023」が米国ラスベガスで開幕した。期間は11月27日~12月1日(米国太平洋標準時)にかけて開催される。
昨年の「AWS re:Invent 2022」では会期中約5万人が参加したほか、オンラインでは約30万人以上が視聴したという。今回も講演は一部オンライン配信が予定されており、こちらは無料で視聴することが可能だ。
今回のイベント開催にあたり、アマゾン ウェブ サービス ジャパンの技術統括本部 技術推進本部 本部長である小林正人氏が日本からの参加者に向けて次のようにコメントを寄せている。
「AWS re:InventはAWSに関する最大の学習型カンファレンスです。基調講演ではクラウドコンピューティングの最新トレンドをはじめ、AI/MLの革新などについてAWSのリーダーが語ります。イノベーショントークではデータベースやアナリティクス、金融サービスなどテーマに特化して掘り下げていきます。新しいサービスや新機能の発表も予定されていますので、最新のトレンドとともに機能面での進化にもご注目ください」(小林氏)
実際に同イベントでは、世界中からクラウドの専門家や開発者、エグゼクティブ、ビジネスパーソンに至るまで様々な参加者が集い、セッション数は2,000以上にも及ぶ。日本からも、Hondaや日立製作所などが登壇するほか、出展企業には富士通やトレンドマイクロ、サイバーセキュリティクラウドなど国内企業も参加している。
直行便なしの片道12時間以上かかる遠方の地、ラスベガスに日本からの一般参加者も数多く見受けられた。道すがらどんな参加者か尋ねると、大企業のCIOやCTO、Sler社員や一般企業の情シス担当者など幅広い役職者たちが来場。それぞれに参加理由を聞くと、「パートナー企業出展のため」という理由以外に「進んだ米国の事例を聞くため」「日本では聞けない、濃い内容の講演があるから」「上司に優しい圧力を受けたが、来てよかった」など、様々な声が聞かれた。
開催二日目の基調講演では、AWS CEOであるアダム・セリプスキー(Adam Selipsky)氏が登壇。特に今回、多くのメディアの目を引いたのが「Amazon Q」だ。同社発表によれば、これは「セキュリティとプライバシーを重視した、企業内のデータと専門知識によって従業員に力を与える“生成系AI”アシスタント」としている。
たとえば 「WebアプリをAWSで作る方法は?」「イベントドリブンアーキテクチャを作る上でのベストプラクティスは?」といった質問に対して、今回発表された「Amazon Q」では素早くかつ端的に回答してくれる。
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