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東京都、「SMARTCITY × TOKYO」開催 JR東日本、小田急電鉄など20団体以上が登壇

 東京都は2月7日、「SMARTCITY × TOKYO -2024 SPRING MEETING-」を開催した。

 SMARTCITY × TOKYOは、幅広い層のスマートシティへの関心を高め、都内における都市・まちのスマート化を促進していくことを目的としたイベント。今回は、東京都が進めるスマートシティの取り組み「スマート東京」をメインとし、東京都事業の取り組みについて各団体が発表を行った。

 最初の発表では、東京都 スマートシティ戦略担当 根岸麻理子氏が登壇。2023年11月にバルセロナで開催された「Smart City Expo World Congress 2023」における東京都の取り組みについて報告した。

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東京都 スマートシティ戦略担当 根岸麻理子氏

 今年度で13回目の開催となるSmart City Expo World Congress 2023は、スペインのバルセロナで毎年開催される世界最大規模のスマートシティイベント。今回東京都が参加したのは、「スマート東京を世界に向けて発信し、世界のモデル都市としての地位を確立するという野心的な考え」に基づくものだと根岸氏は話す。

 東京都ではスマートシティに向けた取り組みが確実に進んでいるものの、こうした取り組みが十分に世界に知られていないと根岸氏。今後、スマート東京を世界に広めていくには、まず知ってもらうこと、そして世界の専門家に評価してもらうこと、さらに実際に体験してもらうことが重要になるだろうとした。

 エキスポ会場ではジャパンパビリオンと東京ブースを並べ、スマート東京とウェルビーイングシティジャパンに関連する取り組みを発表したという。そのうち東京ブースでは、企業と協力してスマート東京の取り組みを発信。その結果、3日間の出展を通じて、エキスポ来場者の約10分の1となる2,000名近くが東京ブースに足を運んだとしている。根岸氏は「今後も世界と継続的につながり、顔が見えるフレンドシップを深めていくことで、東京のスマートシティを進化させていきたい」と意欲を見せた。

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 続いて、データや先端技術を活用したサービスの都市実装を推進する「東京都データ連携・活用促進プロジェクト」の事例が紹介された。この取り組みの一つである「Global Gateway 品川プロジェクト」について、東日本旅客鉄道(JR東日本) マーケティング本部 まちづくり部門 品川ユニット(まちづくり計画) マネージャー 櫻井昭夫氏が説明した。

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JR東日本 マーケティング本部 まちづくり部門 品川ユニット(まちづくり計画) マネージャー 櫻井昭夫氏

 同プロジェクトは、JR東日本、東日本電信電話(NTT東日本)、KDDIの3社が共同で取り組んでいるという。高輪ゲートウェイ駅を中心とした品川駅北周辺地区では、スマートシティ政策に関して上位計画が定められており、地域と連携したデータ駆動型マネジメントスマートシティの取り組みや、デジタルツインによる災害のシミュレーションの実施などを推進しているとした。

 品川駅では、地震などの有事の際に多くの人が滞留してしまい、平時においても頻繁に起きる混雑が課題になっていると櫻井氏。「こうした課題に対して、都市OSおよび人流マネジメントサービスによる解決に向けて実証を行っていく」とした。

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 2023年度の具体的な取り組みとして、まだ街が建設中であることから、まずは高輪ゲートウェイ駅構内の「鉄道テラス」をフィールドとして検証を実施。2024年度は、ロボットを取り入れた検証を行うことで、サービス実装に向けて取り組みを進めるとした。

 続いて、東京都のスマートシティ先行実施エリアである西新宿の取り組みについても各団体が発表。そのうち、地域の魅力向上に向けたXRの都市実装検討分科会について、小田急電鉄 まちづくり事業本部 新宿プロジェクト推進部 課長 彦坂健氏が登壇し、取り組みを発表した。

小田急電鉄 まちづくり事業本部 新宿プロジェクト推進部 課長 彦坂健氏

 同社は新宿をビジネスの最重要拠点と位置づけ、再開発や街づくりを推進しているという。XR技術を活用することであらゆる体験をアップデートし、ワーカー、住民、企業などの関係者が自身のタッチポイントでメリットを享受できるような未来を目指していると彦坂氏は説明した。

 2023年度には、10月から11月にかけて新宿中央公園にて誰でも参加可能なXR体験会「XR公園遊びユースケース」を実施。また、2022年11月に開設したXRコミュニケーションハブ「NEUU」では、ほぼ毎月XRに関するイベントを開催したという。その結果、2023年12月末時点ではユースケースの体験者は500名、施設の来館者数は4,869名に上ったとした。

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 2024年度の予定として彦坂氏は、NEUUを基盤としたXRに関するBtoC、BtoB向けサービスの展開を挙げた。BtoB向けサービスに関しては、これまでの実績をもとにした企画展や広告分野でのマネタイズを検討し、アクションを起こしていくとしている。

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竹村 美沙希(編集部)(タケムラ ミサキ)

株式会社翔泳社 EnterpriseZine編集部

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