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92%の企業が「セキュリティと信頼性」をAI戦略の重要な検討事項と回答──Nutanix調査

 Nutanixは、「Nutanixレポート:エンタープライズAIの現状」のアジア太平洋・日本(以下、APJ)地域版を発表した。

 同レポートでは、グローバルエンタープライズにおけるAIの導入状況について調査を実施し、今後12ヵ月以内の実装計画における人材確保、IT、クラウドの支出と予算にどのような影響を与えるかについて取り上げている。回答者の90%にとってAIが優先事項となることを示しており、ITインフラのモダナイズ(84%)やエッジ戦略の推進(81%)の目的で、AI活用への投資を計画しているという。主な調査結果は以下のとおり。

企業はAIソリューションの導入を模索している一方、生成AIのスキル不足が課題

 回答者の90%は、AIを自社の優先事項に挙げている。現在、企業が導入したAIソリューションの中で最も多いのは、バーチャルアシスタントやカスタマーサポートなどのチャットボット(50%)と生成AIソリューション(52%)である。しかし、AIソリューションの実装に関して、回答者からは生成AIとプロンプトエンジニアリングのスキル不足に加えて、自社のイニシアチブをサポートするためにはデータサイエンティストの増員やデータサイエンスのスキル強化の必要性も指摘しているという。

エンタープライズAIの意思決定に関して、現在の最優先事項はコストではなくデータセキュリティとガバナンス

 AIワークロードの実行に関する主な検討事項として、回答者はデータセキュリティ、データ品質、スケーラビリティ、開発までにかかる時間と回答。回答者の92%以上は、AI戦略において、セキュリティと信頼性を自社の重要な検討事項に挙げている。回答者は一貫して、データ品質とデータ保護を含むデータセキュリティとガバナンスが、AI技術とサービスを支える上で極めて重要だと指摘。またデータストレージ、セキュリティ、ガバナンス、保護などの必須機能に対し、新たなAI技術予算の割り当てが増加することで、関連するITインフラ市場には恩恵がもたらされる可能性があるとしている。

AIアプリケーションの構築は、既存のAIモデルの購入または既存のオープンソースのAIモデルを活用する(86%)傾向が強く、独自モデルを構築する割合は低い(5%)

 独自モデルを構築する割合は、世界平均が10%に対し、APJ地域は5%と下回る。こうした傾向には、AIモデルの自社開発にともなう多額のコストや、地域内の熟練したAI人材の不足に加えて、多様な目的に適応した事前トレーニング済みのAIモデルの豊富さなど、様々な要因が考えられるという。

回答者の56%はクラウド、データセンター、エッジ環境間のデータ移動を改善する予定と回答

 またAPJの回答者の55%は、複数のパブリッククラウド間のデータ移動を改善する予定だと回答している。

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