マネージドセキュリティサービス専門プロバイダーであるLevelBlueは10月14日、Cybereasonと合併する正式契約を締結したと発表した。
LevelBlueは、数十年にわたり顧客のサイバーポスチャーの成熟を支援してきた実績を持ち、AlienVaultとの統合、そして直近ではマネージドセキュリティ、脅威インテリジェンス、攻撃的セキュリティ、インシデント対応分野の「Trustwave」と「Stroz Friedberg」を買収している。今回の合併により、LevelBlueのAIを活用した機能やMDRサービスと、Cybereasonの専門知識を組み合わせることで、サイバー課題に対処し、運用の複雑さとリスクを軽減することができるという。
合併の一環として、ソフトバンク、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2、そして元米国財務長官でスティーブン・T・ムニューシン氏がマネージングパートナーを務めるリバティ・ストラテジック・キャピタルがLevelBlueに出資することも発表された。さらにムニューシン氏は、グローバル金融、政府政策、戦略的投資の分野における数十年にわたる経験からLevelBlueへの指針を提供するため、取締役会に加わるとしている。
LevelBlueのCEO兼会長であるボブ・マッカレン氏は、「サイバーリーズンとの合併は、お客様と戦略的パートナーにとって最も包括的なサイバーセキュリティパートナーになるという当社の使命において、戦略的に飛躍的な前進となります。サイバーリーズンの世界クラスのXDRおよびDFIR機能と、当社のAIを活用したMDRおよびインシデント対応を組み合わせることで、プロアクティブで拡張性に優れ、急速に進化する今日の脅威に特化した統合型保護を提供できます」と述べた。
サイバーリーズンのCEOであるマニッシュ・ナルラ氏は「LevelBlueへの参加は、サイバーリーズンにとってエキサイティングな新たな章の始まりとなります。今回の合併により、XDR、MDR、攻撃的セキュリティ、DFIR、そしてサイバーセキュリティコンサルティングサービスにおける当社の総合的な能力が強化され、世界中のお客様、そしてそのパートナー様にさらなる価値を提供できるようになります」とコメント。
LevelBlueによるCybereasonの合併による主な機能強化は下記の通り。
- エンドポイントセキュリティの強化(XDR+MDR):CybereasonのXDR機能は、TrustwaveのMDRサービスと補完し、LevelBlueのネイティブMDRサービスを強化。これにより、顧客の滞留時間を短縮し、脅威の拡散を未然に防ぐことができるという
- DFIRサービス:CybereasonのDFIRテクノロジーとサービスは、Stroz Friedbergの買収と相まって、LevelBlueの能力、機能、そして展開範囲を拡大。広範なグローバルカバレッジ、フォレンジック専門知識、そしてインテリジェンス主導のスピードを実現
- 脅威インテリジェンスの強化:サイバーリーズンのリサーチチームとLevelBlue SpiderLabsを統合することで、顧客は新たな脅威アクターや攻撃手法に対する可視性と、実用的なインサイトを活用できるようになるという
- 攻撃と防御のシナジー:LevelBlueは、侵入テスト、リスク評価、検知エンジニアリング、常時監視を含むエンドツーエンドのセキュリティを提供し、顧客が防御を強化しながら運用の回復力を確保できるようにする
なお、Cybereasonの日本法人は、合併完了後も、顧客とパートナーにこれまでと同等のサービスレベルを提供するとしている。
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