2015年はiOS:39.2%、Android:35.7%、Windows:25.1%
タブレットのOSは、アップルによるiOS、グーグルによるAndroid、マイクロソフトによるWindowsに大別される。法人向けタブレット市場の中で、アップルが最も高いシェアを確保し続けており、2015年のOSシェアを見た場合でも依然としてiOSが中心だ。
しかしながら、iOSの法人市場向けシェアは年々減少しており、2013年で46.5%あったものが、2015年では39.2%と減少した。一方、Windowsのシェアは2013年では18.6%だったが、2015年では25.1%と増加し、WindowsがiOSのシェアを切り崩しているとみることができる。
法人向けタブレットは、企業などで電子メールやスケジュール管理などのコミュニケーションやプレゼンテーションのツールとして導入されてきた。Windowsタブレットはこれに加え、Microsoft Officeなどのアプリケーションで作成されたデータの閲覧や簡単な編集などの用途から、出荷が伸びていると考えられる。
Windowsタブレットでマイクロソフト製はシェアを落とすが収入基盤確保へ
成長を続けているWindowsタブレットで中心となるマイクロソフトの2015年の出荷台数は、前年比21.3%減となった。Windowsタブレットの中では、27.1%のシェアを占めたが、前年比約11ポイントシェアを落とした。
これは、2015年に各社のキーボード脱着可能なデタッチャブルタブレットの製品ラインアップが拡充し、マイクロソフトよりも安価に市場投入され、市場が拡大するとともに、企業でタブレットの選択の幅が広がったことが大きな要因だ。
マイクロソフトの製品出荷は減少したが、Windowsタブレット市場が拡大したことで、WindowsおよびOffice 365などのサブスクリプションライセンスビジネスが拡大され、同社の収入源の基盤ができ始めたと考えられる。
IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は、「2015年の法人向けタブレット市場は、前年比0.2%増でほぼフラットだった。これは、企業で試験導入は進んでいるものの、本格導入に至らない企業が多いことも1つの要因である。今後、企業がタブレットを本格導入するためには、タブレット利用による投資対効果を定量化し、見える化することが必要となる」と述べている。
今回の発表は、IDCが発行する「国内法人向けタブレットソリューション市場シェア、2015年:プラットフォームのシフトが加速」にその詳細が報告されている。