2014年3月に発売を開始した「RACCOON」は、業務システムのマイグレーションやリプレースなどの場面で必要になるデータ移行、複数の業務システムでのデータ連携の際に不可欠なフォーマット変換や文字コード変換、データ分析のためのデータ統合など、企業情報システムにおけるさまざまなデータ処理を、簡単なGUI操作によりノンプログラミングで実現するデータハンドリングプラットフォーム。
また、国内で使用されるほとんどの文字コードへの対応や16,000文字の外字が登録できるだけでなく、通常、「髙」(はしごたか)・「﨑」(たつさき)などの外字を利用して定義されている代表的な拡張漢字とUnicodeとの対応表を同梱するなど、プラットフォーム間の違いを吸収する。
「RACCOON」を利用することで、データハンドリングにかかるプログラム開発工数を削減し、標準化・安定化を図ることができるという。さらに、仕様書が自動生成できるので、ドキュメント作成にかかる工数も削減され、保守性が向上するとしている。
最新版「RACCOON 1.5」の主な新機能は次のとおり。
・重複除去機能追加:例えば、2つのデータベースをひとつのデータベースに統合する際、商品名や日付など入力項目が重複していた場合、重複を検出し、除去することができる。これにより、より高い精度のデータを生成することが可能になる。
・構造変換機能追加:複数のデータレコードを、レコード構造が異なる場合であっても1つのデータレコードにまとめることが可能になった。また、レコード構造に対して任意に項目の追加・削除ができ、さらに値の変更も可能であるため、より柔軟なフォーマット変換が可能になった。
・テーブル上での設定編集が可能:データの構造をテーブル上で編集することができるようになった。これにより、Excelのような操作性でレコード名称や項目の属性といった情報が簡単に編集できるようになり、軽微な変更では設定ダイアログを開く必要がなくなり、効率的にデータ構造を編集できる。
・演算式をまとめ、任意の新たな関数(スクリプト関数)として作成可能:同じ加工処理が繰り返し必要となる際、よく使う演算式を任意の新たな関数(スクリプト関数)として作成、利用することで、より簡単に修正および編集作業を行うことができる。
・コンテキストヘルプ表示の追加:該当する設定箇所のヘルプをダイレクトに表示。これにより、変換定義の作成時に設定内容の確認が容易になりユーザビリティが向上。
・変換速度の向上:文字列処理の内部実装を見直すことで、従来製品と比較し、最大で処理時間が30%程度短縮するなど、変換速度が向上した。
・新たな動作環境への対応:IBM DB2 V10.5をサポート/開発クライアントDeveloper StudioがWindows 10をサポート