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ITR、レポート「注目トレンド2017~未来ビジネスの創生に向けて~」でIT戦略テーマを提示

 ビジネスにおけるIoTやAIの活用が進み、デジタルイノベーションの必要性が声高に叫ばれるなか、近未来のビジネスをいかにデザインするかが、多くの企業で重要な経営課題になりつつある。従来の常識が通用しない競争環境の中で、ビジネスとITの融合を認識し、新たな未来像を描くことを企業は求められているという。

 こうした背景から、2017年において、企業が着目すべきメインテーマを「未来ビジネスの創生」とし、これを「ビジネス変革の加速」と「ビジネス基盤の高度化」が下支えする構成で、注目すべきIT戦略テーマを策定したとしている。

図:2017年に注目すべきIT戦略テーマ  

「未来ビジネスの創生」に関する戦略テーマ

 1. デザイン思考によるデジタルイノベーション創出

 デジタルテクノロジを活用して画期的なビジネスやサービスを創り出すためには、「要件定義~仕様決定~構築/運用」という従来手法は通用しない。イノベーションを主体的にデザインする「観察~発想~試作」のアプローチとしてデザイン思考を取り入れる必要がある。

 2. デジタル知的財産の収益化戦略の推進

 大企業は、今後、デジタル知的財産を収益源泉とする戦略の立案が不可欠となる。特定事業におけるビジネスモデル、アルゴリズム、プログラム、技術、情報といった知的財産を自社資産として再認識し、IT/デジタル技術による収益化を指向すべきである。

 3. デジタルエコシステムの実現を目指す共創戦略の構築

 デジタルイノベーションに着手する企業は、1社に閉じたビジネスモデルからの脱却を指向し、新たなデジタルエコシステムの形成に取り組むであろう。そのためには、エコシステムの全体像とその中での自社の位置づけを明確に示す共創戦略を確立することが求められる。

「ビジネス変革の加速」に関する戦略テーマ

 4. アイデアライゼーションによるビジネスとITの同期化

 未来予測が困難な今、ビジネス/ITの構想策定において、数年先のあるべき姿を見据えること自体が無益となりつつある。ゼロベースから現在の理想像を設計する「アイデアライゼーション」を取り入れ、ビジネスとITの同期化と再構成を促進すべきである。

 5. ITの経営貢献度の客観的評価と情報発信

 ビジネスにおけるITの重要度が高まるにつれ、企業のIT投資に対する経営姿勢には、これまで以上に厳しい視線が投げかけられている。IT部門は、経済産業省の「攻めのIT経営銘柄」「IT-IRガイドライン」といった仕組みなどを活用して、ITの経営貢献度を客観的に評価し、社内外へ情報発信することが求められる。

 6. 働き方変革に対応するための次世代型ワークプレースの構想化

 働く時間や場所をより柔軟にするワークスタイル変革(働き方変革)が改めて本格化しつつある。国内企業ではなかなか普及しないとされてきたテレワークも、ここにきて大企業が積極的に制度化の動きを活発化させている。IT責任者は、場所が離れた社員同士の協働作業とそのマネジメントを支援するための環境構築を急ぐべきである。

 7. エモーショナルマーケティングを見据えた体制とシステムの整備

 マーケティング関連システムにおいて、IoTなどを活用するイベントドリブン型システムの重要性が高まっている。さらに、将来的にはディープラーニングの仕組みも取り入れたエモーションドリブン型を見据えたシステムの検討が求められる。

「ビジネス基盤の高度化」に関する戦略テーマ

 8. データを経営資源とするための管理基盤の構築

 デジタル化によって生み出された膨大なデータから価値ある情報を得、イノベーションに生かすためには、データや情報そのものの価値を見定めるために、データの資源化に取り組む必要がある。

 9. サステナブルな企業IT基盤と開発プロセスの確立

 アーキテクチャや論理構成の数年おきの大規模な再構築を伴うITインフラは「基盤」とはいえない。企業は、長期間にわたって維持可能でビジネス変化やイノベーション創出に寄与するIT基盤と開発プロセスの確立に取り組む必要がある。

 10. サイバーセキュリティ経営に向けた体制の確立

 企業は、サイバーセキュリティ基本法や、サイバーセキュリティ経営ガイドラインに合わせて、セキュリティの考え方を抜本的に変えなければならない。また、セキュリティ対策におけるクラウドを含めた外部の活用は企業の事業継続に不可欠なものとなる。

 11. ソフトウェアライセンス最適化による契約交渉力の強化

 ベンダーがソフトウェアライセンス監査に注力している。対処する手段として、企業はソフトウェアライセンスの利用実態を捕捉しソフトウェアライセンス最適化の運用を導入すべきである。また、将来のソフトウェアライセンス需要を予測することで、グループ企業の契約交渉力を高める包括契約統合などのソフトウェア資産管理の中期計画を策定することが有効だ。

■「アイ・ティ・アール注目トレンド2017 ~未来ビジネスの創生に向けて~」の概要

  • 発行日:2016年12月1日
  • 体裁:CD-ROM版(PDF/63ページ)
  • 発行:アイ・ティ・アール
  • 価格:定価30,000円(税別)、早期購入価格9,000円(税別)

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