スリムサーバでは、100Wの出力で7分半の電源供給が可能なUPS内蔵モデルを提供する。通常は外付けとなるUPSを98mm幅のサーバ本体に内蔵するため、コンパクトに設置でき、瞬電時のサーバの継続動作や停電時の安全なシャットダウンが可能になる。また、新たにM.2(エム・ドット・ツー)SATA SSDに対応し、データ保管領域の拡大やOS起動/シャットダウンの高速化が可能だ。さらに、環境湿度の対応範囲を拡大し、より多様な設置環境に対応したという。
本日発表されたサーバは次のとおり。
- スリムサーバ「Express5800/T110i-S」
- スリムサーバ(UPS内蔵モデル)「Express5800/T110i-S」
- タワーサーバ「Express5800/T110i」
- タワーサーバ「Express5800/GT110i」
- ラックサーバ「Express5800/R110i-1」
また、新製品スリムサーバの特徴は次のとおり。
1. 内蔵バッテリーモジュールにより、予期せぬ瞬電や停電に対応
内蔵バッテリーモジュールを標準搭載したUPS内蔵モデルを提供。100Wの出力で7分半の電源供給が行え、瞬電時のサーバの継続動作や停電時の安全なシャットダウンが可能。その他、次の特徴がある。
- 省スペースな98mm幅のスリムサーバにバッテリーを内蔵し、外付け型のUPSを設置する場合と比べて設置スペースを約2分の1に削減。
- サーバ内蔵型のため、管理ソフトウェアのインストールや設定作業などが不要。サーバ標準搭載のマネジメントチップ「EXPRESSSCOPEエンジン3」により、OS環境に依存せずバッテリーの状態確認や設定変更が可能。
- 長寿命のニッケル水素電池を採用し、5年間交換が不要。
2. M.2 SATA SSDにより、データ保管領域の拡大やOS起動の高速化が可能
OSの格納先としてM.2 SATA SSDオプションを提供。OSをM.2 SATA SSDに格納することで、通常のHDD/SSDスロットを全てデータ領域として利用できるため、画像管理・解析やデータベースなど多くのストレージ領域が必要な用途で有効。また、HDDに比べOS起動/シャットダウン時間を最大で3分の1に短縮可能で、UPS内蔵モデルにおける限られた電力供給時間の中でのシャットダウン時間の短縮や、学校や店舗などで毎日サーバをON/OFF運用しているケースに適している。
3. 幅広い温湿度対応など多様な設置環境に対応可能
対応可能な環境湿度を従来の20~80%から10~85%に拡大。環境温度は5~48℃に対応しており、多様な設置環境で利用可能。また、水冷式冷却システムを搭載した水冷モデルは、CPU冷却ファンの削減により、静音化や塵埃の吸い込み/巻き上げの抑制に有効。さらに、オプションの防塵フィルタによる塵埃の吸い込み防止や、目詰まり検出センサによる適切なタイミングでのフィルタ交換も可能。