「SAS Viya」により、ビジネスアナリストやデータ・サイエンティスト、ソフトウェア開発者は、インメモリー上に格納された同一のビッグデータから同時に洞察を導き出して、困難なビジネス課題を解決することができるという。
「SAS Viya」は、パブリックAPIと複数のプログラミング言語に対応し、インタラクティブな探索とレポーティング、統計、データマイニング、機械学習、ストリーミング・データ・アナリティクス、予測、最適化、計量経済分析などの機能を拡張することができる。
「SAS Viya」は、アナリティクスの経験もスキルも異なるユーザーを念頭に、次のようにすべてのユーザーのニーズに応えて結果を出せるように設計されているという。
・ビジネスユーザー:世界で数千社に導入され、定評あるセルフサービス型アナリティクスとデータ・ビジュアライゼーションを提供する「SAS Visual Analytics」が「SAS Viya」上で利用できるようになる。複数のユーザーがデータ内の関連性をビジュアルに発見する、インタラクティブなレポートとダッシュボードを作成して共有する、そしてセルフサービス型アナリティクスを実行して、確率の高い結果を迅速に予測し、データに基づくよりスマートな意思決定を可能にする。
・ビジネスアナリスト:「SAS Visual Statistics」はSAS Visual Analyticsと同じ一貫したビジュアル・インターフェイスを特徴とし、インタラクティブなデータ探索、記述的モデルと予測的モデルを作成できます。SAS Visual Statisticsを活用すれば、ビジネスアナリストは統計専門家と効率的に協力し合ってモデルの微調整を迅速に行い、より質の高い情報に基づいてより適切な意思決定を可能にする。
・データ・サイエンティスト:「SAS Visual Data Mining and Machine Learning」は、構造化データと非構造化データに対して機械学習とデータマイニングの手法を簡単に適用したいというデータ・サイエンティストのニーズに向けて開発されたソリューション。他のソリューションと同様に一貫したユーザー・フレンドリーなビジュアル・インターフェイスとプログラミング・インターフェイスを提供するため、多様な導入環境においても、ポータブルで拡張性のあるモデルの作成とコード生成を推進できる。
・インテリジェンス・アナリスト:最新版の「SAS Visual Investigator」は、行動や事象のパターン、未知の関係性、関心の対象を特定することで、インテリジェンス分析や調査の多様なニーズに応える。アナリストは、通常のパターンを逸脱していたり、疑わしいと思われるイベントを検出するシナリオを作成し、インテリジェンスに基づいて優先順位づけされたアラートを管理して目的の調査を実行し、意思決定の適正化と効率化、ビジネス・プロセスの最適化を実現する。(SAS Visual Investigatorの日本語対応版は今年度中に提供予定)
・開発者・設計者:SAS、Python、R、Java、Luaの各プログラミング・インターフェイスやREST APIを用いて、データや分析機能、サービスを活用することができる。
「SAS Viya」にはこのほかにも、アナリティクスの専門領域に特化した「SAS Visual Forecasting(時系列予測)」、「SAS Econometrics(計量経済分析)」、「SAS Optimization(最適化)」の3つのソリューションがあり、いずれもJupyterノートブックからも使用できるプログラミング・インターフェイスを備えている。SAS Visual Forecastingは将来的にSAS Viyaの他のアナリティクス・ソリューションと同じビジュアル・インターフェイスを備える予定だ。
さらに、「SAS Viya」の「SAS Wrapper for Analytics Transfer(SWAT)Python」クライアントに加え、Pythonプログラミングを「SAS Grid Manager」などのSAS 9.4環境に拡張する「SASPy」ライブラリも提供。また、機械学習のパイプラインの実装を簡素化するPythonライブラリの「Pipefitter」も提供している。PythonライブラリはGitHubから入手できる。