アシストでは、全国5拠点のサポートセンターに配置された専任の技術担当者が、ユーザーからの問い合わせに対応している。サポートする製品は約50種類、サポート件数は年間3万件以上にも及ぶ。そこで、問い合わせの手間を省き、ユーザーがより迅速に課題を解決できるよう、ユーザー自身がWebサイトで技術情報を探索し、自己解決ができるセルフサービス型サポートサービスの改善を続けてきたという。
今回、ユーザーの自己解決率をより一層向上させるために、既存の自社開発版サポートFAQサイトの基盤システムを、オラクルのカスタマー・サービスを支援するクラウド「Oracle Service Cloud」で再構築した。アシストのサポートFAQサイトの特徴と、Oracle Service Cloudの導入効果は次の下記のとおり。
アシストのサポートFAQサイトの特徴
1. 約1万2,000件以上の豊富なFAQコンテンツを公開
FAQのコンテンツ数は、運用管理ツールが約2,800件、BIツールが約2,400件、データベース製品が約1,000件、その他製品を合わせると1万2,000件を超える。
2. FAQコンテンツは月間100件以上増加
新サポートFAQサイトには、170人のサポート専任技術者が、毎月100件以上のコンテンツを追加。加えて、既存のFAQコンテンツも、随時更新、追記が行われている。
3. ライフサイクル(導入、開発、運用)やユーザー役割(開発者、管理者)別の検索が可能
ソフトウェアのライフサイクル(導入、開発、運用)や、ユーザーの役割(開発者、あるいは管理者)に応じたFAQの絞り込みや検索が可能。これはソフトウェアの利用シーンや利用者別にコンテンツを登録しているためで、例えば「データベース製品の導入段階でのFAQ」といった切り口での検索が可能。
Oracle Service Cloudの導入効果
1. 思いついた文章をそのまま入力して検索できる自然文検索の実装
検索キーワードを入力する際、単語を入力するのではなく、思いついた文章(例:「グラフの軸の指定方法」等)をそのまま入力することが可能。これは、入力された文章をOracle Service Cloudが形態素解析によって名詞や動詞などに分解して検索するためであり、従来のキーワード検索と比べ、より多くの結果が検索できる。
2. 関連するFAQコンテンツを自己学習機能により自動的に表示
自己学習機能により、検索結果と関連するFAQコンテンツを自動的に表示。管理者側での事前の関連付け作業などを必要とせず、ユーザーは関連したFAQを網羅的に参照できるため、自己解決効率を大幅に向上できる。
3. FAQ検索結果の表示順を自動調整
Oracle Service Cloudの自己学習機能によって、検索結果として返されるFAQコンテンツの表示順序が自動調整される。これにより、ユーザーによる閲覧頻度や関心度の高いFAQコンテンツを優先的に表示できるようになった。