「LifeKeeper for Linux v9.2」は、基幹システムのクラウド化の流れの強まりを受け、「AWSとの親和性向上」「Hyper Converged Infrastructure(ハイパー コンバージド インフラストラクチャー:HCI)への対応」「SAPへの対応」という3点を重点強化した。
・AWSとの親和性向上
AWS上のクラスターノードを利用する仕組みとして、専用回線で直接AWSに接続するAWS Direct Connectを利用して、オンプレミス環境のクライアントから、専用線による閉域網を通してAWS上のクラスターシステムを利用することが可能になった。これにより、従来のインターネット経由での接続に比べて遥かにセキュアで安定したネットワーク環境において、オンプレミス―AWS間の多彩なシステム連携が可能となる。
・HCIへの対応
HCIが次世代の仮想基盤として、企業の基幹システムやデータベースへと用途を広げている流れを受け、代表的なHCIベンダーであるNutanix社のハイパーバイザー (仮想マシンを制御するためのソフトウェア)、Acropolis Hypervisor(AHV)をサポート対象に加えた。さらに、VMWare社のvSAN環境におけるLifeKeeperの動作検証を完了した。これらにより、システム基盤だけではなくアプリケーションやミドルウエアを含めた「トータルシステムとしての高い可用性」の実現が可能となるため、HCI上で安心して基幹系システムを運用することが可能となる。
・SAPへの対応
強化をさらに進めてSAP HANA 2.0に対応。SAP HANAは超高速性を特徴としているが、HANA 2.0のマルチテナント機能の活用により、システムリソースの効率的な利用や優れた運用性という特徴が加わり、ここに障害発生時の自動検知と自動復旧という機能を加えることにより、盤石なエンタープライズシステムの基盤を構築することが可能。