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「Actian X」~エンタープライズ系のハイブリッドデータベースが身近に

 今回注目するデータベース製品は「Actian X」。リレーショナルデータベースの元祖とも言える「Ingres」と、世界最速の分析向けカラム指向型データベース「Vector」が融合し、ハイブリッドデータベースとして生まれたデータベースだ。言い換えるとトランザクションに強いOLTPデータベースエンジンとカラム指向型分析データベースエンジン、さらにETL機能を含むデータ統合ツール「DataConnect」も合わせたのが「Actian X」となる。

高機能な二つのエンジンとETLツールを備えたエンタープライズ系データベース「Actian X」日本で本格的に始動

 構成要素となる2つのデータベースエンジンを改めて確認しよう。まず「Ingres」とは1973年からカリフォルニア大学バークレー校で始まったリレーショナルデータベースの研究で生まれたデータベース。ここからオープンソース「PostgreSQL」ほか、「Sybase」や「Microsoft SQL Server」など多数のデータベースが派生した。リレーショナルデータベースのレジェンド的な存在だ。長い歴史と実績があり、高度な技術と安定性を備え信頼されている。

 もう1つ、世界最速の分析向けのカラム指向型データベースエンジン「Vector」は、もとをたどると2002年にオランダのCWI(Centrum Wiskunde & Informatica)で生まれたオープンソースの列指向データ管理システム「monetdb」になる。このmonetdbをベースに「一般的なデータベースと比較して100倍高速化」を目指して「monetdb x100」が生まれ、これが「Vector」へと名前を変え、今日、Actian X に統合されているのである。

 「Actian X」はデータベース市場で見ると、商用のリレーショナルデータベースとオープンソースのリレーショナルデータベースの中間となるポジションを狙う。一般的に商用だと豊富な機能と高い性能を有しているもののライセンスが高価となり、オープンソースだとその逆の傾向がある。「Actian X」はエンタープライズ系データベースでありながらオープンソース相当の価格帯での提供を可能としている。

 さらに、日本では、もっと身近に、もっと手軽にエンタープライズ系データベースを導入できるようにと、日本独自の安価な価格が設定されている。

資料11ページ目:データベース市場での位置づけ
データベース市場での位置づけ

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OLTPとOLAPの実力を支えるテクノロジーは?

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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