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週刊DBオンライン 谷川耕一

ここまで来た!データセンターのモダン化を牽引するサーバービジネスの今

 最近はハードウェア、特にサーバー製品の記事を書く機会がめっきり減った。サーバーを提供するベンダーが買収や合併で数が減っており、さらにはCPUなどが新しくなりスペックが向上した程度ではニュース性に乏しいからかあまり大きな発表をしなくなっているからだろう。もちろん大きな背景には、IaaSが一般化したこともある。

 そのような状況下でDell EMCが、新たなサーバー製品の提供を日本で開始する。モジュラー型インフラストラクチャの「Dell EMC PowerEdge MX」だ。これは2018年5月にラスベガスで開催された「Dell Technologies World」でお披露目されたものだ。

 Dell EMC 執行役員副社長 インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 松本光吉氏によれば、Dell Technologiesのビジネスは好調。Dell Technologiesの第二四半期の業績を見ると、昨年対比で18%の売上成長がある。これは、年間換算すれば10兆円にせまる規模だ。全ての分野で2桁成長を遂げており、Dell Technologiesは、グローバル市場のほぼ全ての領域でNo1。結果的に業績予測は、上方修正している。

 Dell EMC 執行役員副社長 インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 松本光吉氏
Dell EMC 執行役員副社長
インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括
松本光吉氏

 好調な中でもインフラストラクチャ・ソリューションは、グローバルで24%成長。その内のストレージは、EMCとDellの双方で2四半期連続成長している。1兆円ほどの売上をストレージとサーバーで上げており、45%程度がストレージだ。サーバー事業は年率34%も上昇している。「4四半期前にNo1のマーケットポジションを獲得してからも、成長率は伸びています。これは利益も伴った成長です」と松本氏。ちなみに日本のサーバー事業は、前年度比で46%程度の成長があり、国内ビジネスも上向きだ。

 「昨年出したサーバーに勢いがあります。大手から中堅中小まで広いセグメントで指示をいただけるようになりました」(松本氏)

 そのため、国内の一部営業部隊ではリソースを倍増した。そういった強化でこれまでカバーしていなかった地方都市などまで広げセミナー開催なども行っており、今までのDellにはない営業活動を実施している。その結果が市場からのポジティブな反応となっていると評価する。

次のページ
PowerEdge MXのキネティックアーキテクチャとは

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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