IBMの強みは「なんでもござれ」 本当にビジネスに即したAI活用とは
IBM Db2はメインフレームの時代から数えると35年の実績がある。製品には長い歴史で培われたナレッジが刻まれており、今でも強力なデータベースエンジンだ。これをそのまま各種クラウドからアプライアンスまで様々な稼働環境に展開できているのも特徴だ。さらに稼働する環境(クラウド)によりライセンス体系が変わらないこともIBM Db2のメリットであると四元氏は強調した。
データを幅広くとらえて活用しようとすると、異なるシステムアーキテクチャが混在することもある。例えば構造化データからなるSoR(System of Record)と非構造化データも混じるSoE(System of Engagement)だ。これらはデータ形式が異なるだけではなく、データストアの場所や使うツールも異なる。扱うエンジニアのスキルセットも違う。四元氏は「実はIBMは全てできる唯一のベンダーだと思っています」と言う。
どういうことか。四元氏はこう説明する。「Oracle DatabaseからIBM Db2に、AWSからIBM Cloudに乗り変えてほしい……とは、本音では思っていますが、実際に使い始めているなら、移行するには様々な準備が必要なことも事実です。IBMとしては、いまお使いの環境はそのままで、足りないところを補うとか、Oracle DatabaseとAWSの連携とか、そういうところでお役に立てると思っています。例えばWatsonにしても、IBM Cloud以外にあるデータも活用できます。IBMはいろんなところ、いろんな組み合わせで製品が使えるようにという戦略を持っているベンダーなのです」。幅広くカバーできることや、歴史に裏付けられた実績などがIBMの強みということだ。
最後に四元氏はこう述べて講演を締めくくった。「IBMはAIだけではなく、活用前のデータ整備や周辺のプラットフォームまできちんとプランを立てることができます。そうすることで本当にビジネスに即したAIの活用ができるのです」