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CVCの戦略投資クライテリアとは──セールスフォース・ベンチャーズ浅田氏(前編)

 2018年から日本国内でもB2B SaaSスタートアップの存在感が高まり始めている。Sansan、Freee、ヤプリ、オクト、スタディスト、トレタ、ABEJAなど、動向が注視されるスタートアップの裏側にいるのがセールスフォースの戦略投資部門「セールスフォース・ベンチャーズ」だ。なぜセールスフォースは戦略投資部門を設置しているのか。その目的について日本代表の浅田慎二氏に聞いた。

セールスフォース・ドットコム 常務執行役員 セールスフォース・ベンチャーズ 日本代表 浅田慎二氏</p>

セールスフォース・ドットコム 常務執行役員 セールスフォース・ベンチャーズ 日本代表 浅田慎二氏

米テクノロジー企業がこぞって設置する戦略投資部門

――まず浅田様の略歴からお聞かせいただけますか。

 2000年に新卒で伊藤忠商事に入社して以来、ずっと情報産業を専門にしてきました。2015年にセールスフォース・ベンチャーズの日本代表に就任するまではいわゆる商社マンでした。ただし、2012年から伊藤忠グループのCVC(Corporate Venture Capital)である伊藤忠テクノロジーベンチャーズで3年間投資の経験を積む機会があり、投資家としてのキャリアは伊藤忠時代から通算で7年になります。直近の2社はいずれもCVCであることが共通点です。

――独立系のVC(Venture Capital)と比べ、CVCとはどんな組織になりますか。

 独立系のVCとの違いは出資元、投資の目的、投資サイズにあります。独立系VCの資金の出し手は機関投資家なので投資目的は100%リターンになりますが、CVCではシナジーとリターンの両方を重視します。

 親会社が事業会社であるCVCの場合、100億円を投資して全てを失うようなリスクを取ることはできません。リターンもですが、親会社のビジネスとのシナジーが重視されます。シナジーは人によって意味するところがバラバラなことが多いのですが、通常は「新規事業の創出」「既存事業の補完」の2つに分かれます。日本のCVCが前者を重視するのに対し、僕たちセールスフォースは後者を重視するという違いがあります。

 リターンだけが投資目的ではないので、投資サイズも変わります。CVCの場合は1〜3億円ぐらいでしょうか。出資比率にも拘りません。ミドルステージからレイトステージで、一度だけ関係構築のための投資を行います。アーリーステージを専門に投資する独立系VCがたくさんの赤ちゃんに投資するのとは違い、僕たちCVCはある程度成熟した東大生に投資するわけです。

――セールスフォースが自社にCVCを設置しているのはなぜですか。

 僕たちの組織の正式名称は「Corporate Development(会社を開発する組織)」と言うのですが、対外的にはわかりやすく「セールスフォース・ベンチャーズ」にしています。端的に言えば戦略投資部門です。実は、Corporate Developmentに相当する組織を持っているのはセールスフォースだけではありません。LinkedInで「Corporate Development」を検索すると、GAFAなどでも同じような仕事をしている人たちが大勢いることがわかりますよ。

 具体的に何をやる組織かについては、セールスフォースが事業成長のために必要と考える3つのドライバーと関係しています。一つは自分たちで「Build(作る)」、残る2つが「Partner/Invest(連続的成長)」と「Acquire(買う)」です。テクノロジーカンパニーだからというわけではありませんが、成長には積み上げと空中戦の両方が必要です。Corporate Development(以降、戦略投資部門)は空中戦の専門組織で、「Partner/Invest」「Acquire」の2つのドライバーを受け持ちます。「Build」と合わせて、3つのドライバーがうまく噛み合うことで、会社全体でイノベーションを高速に実現できるのだと思います。

次のページ
戦略投資部門におけるCVCの役割

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

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