
独立系のアナリティクスソリューションベンダーとして、長く市場をリードするSAS Institute Japan。同社は統計解析やAIなどの高度なアナリティクス技術を提供するのはもちろん、様々な顧客のデータ活用の課題を長年にわたり解決してきた経験とノウハウを用い、業界特有の課題を解決できるソリューションとして提供できるのが強みとなっている。
SAS Platformでサプライチェーン全体を最適化する
様々な業界の中、商品を消費者に届ける際の要となる物流業界に対しSASはどのように取り組んでいるのか。「物流の中核となる運ぶ領域はもちろん、製品の計画から販売に至るサプライチェーン全体の最適化を支援しています」と言うのは、SAS Institute Japanの井上 義成氏だ。

コンシューマーインダストリーソリューショングループ
シニアビジネスソリューションマネージャー 井上義成氏
一般にデータを活用し業務を変革するには、まずは「記述的アナリティクス(Descriptive Analytics)」で過去に何が起きたかを見て、現状を明らかにする。次のステップは、「診断的アナリティクス(Diagnostic Analytics)」でなぜ起きたかを診断し、要因を明らかにする。3つ目のステップでは、「予測的アナリティクス(Predictive Analytics)」で次に今後何が起きるかを明らかにする。そして4つ目のステップ「最適化・指示的アナリティクス(Optimization / Prescriptive Analytics)」で、 これから起こることをどう最適化するか、そして最適化の行動を促すことにつなげる。

SASでは4つのステップに対応する高度な分析技術を提供するだけでなく、アナリティクスによる発見とモデル開発からデプロイと実行に至るアナリティクスのライフサイクル、さらアナリティクスの知見をビジネスに適用しビジネス価値を発揮し、結果のフィードバックを取り込んで再びアナリティクスを行う部分までサポートする。これら全体のサイクルが回ることで初めて、ビジネス価値を継続的に得られる。この一連のサイクルを、高速に回すための機能をSAS Platformでは網羅している。

「アナリティクスライフサイクル全体を実現する各種製品、機能をSASでは提供しています。それに加え業界の現場業務に応じた分析のテンプレートや分析モデルも提供しています。それらには長年のコンサルティングのノウハウも入っています」(井上氏)
このアナリティクスライフサイクルの最適化を物流に適用したいと考えた場合に、物流部分を最適化するだけではビジネス価値を得られない。物流を最適化するには、生産計画も重要となる。生産計画の精度を上げるには、商品の最適化のためのパッケージングやラインナップ、プライシングの最適化も必要だ。さらにこれにはマーケティング施策も影響する。
また直接的な物流の最適化でも、ものを運ぶルートの最適化もあれば、トラックの積載方法、倉庫配置や運用の最適化も必要になる。商品が店頭に並べば、店舗運用を最適化する必要が出てくる。「どこか1つにフォーカスするものではなく、データを用いてサプライチェーン全体の連動による最適化が必要です。それを、SASではトータルでサポートしています」と井上氏は言う。


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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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