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なぜか日本では盛り上がらないHCM IT部門も人事のトランスフォーメーションは他人事ではない

edited by DB Online   2021/06/18 12:00

 米国では人事分野でもデジタル化が進みHCMの導入が盛んですが、日本では一過性のブームにとどまりあまり盛り上がりません。米国の「HR Transformation」と日本の人事システム改革は何が違うのでしょうか? 33年以上にわたりB2BのITビジネスにかかわり、現在はクラウドERPベンダーのインフォア(Infor)のマーケティング本部長の北川裕康氏が本音と洞察で業界動向を掘る連載。

 Human Capital Management(HCM)は、人材を重要な資産として管理して、企業内の人材に関係する情報を統合的に管理するIT分野で、採用から、退職、そしてOB、OGのアルムナイまで、すべての社員に関わるデータを管理して、活用するものです。最近では、活用のために機械学習の利用が花盛りです。この人は将来このようなキャリアに適合するみたいなリコメンドをしてくれます。人財と言われるように、企業が人で成り立つことを考えると、とても重要な分野だとお分かりいただけます。

 そして、この分野での圧倒的な存在は、Workdayです。以前ほどの成長率ではないですが、直近の2021年度の総収入43億2000万ドル(前年比19.0%増)です。日本円にして4千億円以上の売上があります。すごいですね。従業員 1,000 人以上の企業向けクラウドHCMスイート製品に関する「2020 Gartner Magic Quadrant」をみても、リーダのポジションをキープしています。

 しかし、日本にいるとその存在感は希薄と言わざるを得ないです。多くの外資の子会社でWorkdayは活用されていますが、国内企業での採用は海外に比較すると正直今ひとつです。同じ分野では、SAPのSuccessFactorsOracle Cloud HCM、海外ではCeridianAPSなどもあります。あ、当社Inforもありますね(苦笑)

 日本でも一時、タレントマネジメントが脚光を浴び、そのためにHCMが部分的に盛り上がったこともありますが、一部の管理者候補の管理が主流で、それくらいのグループだったら、経営者の頭の中で管理できる、Excelで十分だ、みたいな議論に終始していたと思います。これは、HCMの本質ではないです。

 では、なぜHCMが盛り上がらないかいうと、日本と欧米の人事体制、制度やアプリケーション決定の違いが大きいと考えます。


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著者プロフィール

  • 北川裕康(キタガワヒロヤス)

    クラウドERPベンダーのインフォア(Infor)のマーケティング本部長。33年以上にわたりB2BのITビジネスにかかわり、マイクロソフト、シスコシステムズ、SAS Institute、Workdayなどのグローバル企業で、マーケティング、戦略&オペレーションを担当。その以前は富士通とDECでソフトウェア技術者。マーケティング、テクノロジー、ビジネス戦略、人材育成に興味をもち、日々格闘中。

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